石田のおじさんの田園都市生活

第19回 私の朝食 2010年3月29日

2010.3.29
いしだのおじさんの田園都市生活

私の朝食は、ドンブリメシと具沢山の味噌汁。
今朝は、豆ご飯だった。
大豆はな~に谷っ戸ん田で収穫したもの。
米は林くんのもの。
昨秋のな~に谷っ戸ん田の米、グリーンの米を食べ終え、
2月ごろから林くんのものを食べている。
4月になり、米も種まきが始まるが、
新米のとれる9月までは林くんの米を食べることになるだろう。
林くんも苦節10数年を経て4月から農業者として認定される。
昨日の日曜日も畑で見かけた。
頑張れ!
そうそう、彼のブログを紹介しよう。
街の百姓のアタラシイムカシサガシ
これから、作ることもだが売ることに苦労するんだろうなぁ・・・

大豆をご飯に炊き込むには、
米を研ぐときに大豆もいっしょに入れて洗い、
タイマーセットするだけだ。
水加減は適当。
今朝は玄米と白米を混ぜ合わせて炊いた。
朝、リビングにおりていくと豆と米のいいにおい。
先日、グリーンの保護者が炊き方を教えてくれ、と、
教えると、「豆の甘さに家族で感激」とのこと。
「レシピ、ありがとうございます」って、
レシピというほどのものでもない。
大豆は、
フライパンで乾煎りすれば、
いいおやつやおつまみになるし、
ことことと炊くだけでシアワセになれるから、
アラジンのストーブでもあると楽しい。
呉汁にしてもいいし、
肉と合わせても魚介と合わせても、
和風でも洋風でも工夫次第。
いろいろやってじゃんじゃん食べよう!
大事な大豆です!
日本の自給率ヒトケタ台はナサケナイ。
この冬に仕込んだ味噌は、
グリーンでは300kg(4種類)、
な~に谷っ戸ん田でも200kg(4種類)だった。
秋の食べはじめが楽しみ。

味噌汁は、具沢山、というか、ごった煮だ。
今朝は、ネギと椎茸と竹の子、豆腐などだった。
ネギはグリーン産、椎茸は自宅産、竹の子はな~に谷っ戸ん田産。
味噌は昨年のな~に谷っ戸ん田の黒豆味噌。

ネギは、今、坊主ができ始めている。
実はネギ坊主も天ぷらなどで美味しく食べられる。
今日、畑に残っていたものを全部抜いて片付けたようだ。
先週、種まきをして、今年の栽培が始まっている。
秋から来年春にかけて収穫されるものだ。
種まきの道具はな~に谷っ戸ん田の園主から借りた。
昨年からチェーンポット栽培を取り入れている。
昨年度はいいものが大量にできて、
某給食会社でも高値でとってくれた。
それでも余っているから、
みんなのお土産にしたり、きょうの自給的ランチでは煮びたし。
カレーにも玉ネギの替わりに使っている。
長ネギは洋風に料理しても美味い。
味噌とチーズでグラタンにするのはオススメ。

椎茸は、我が家の庭で栽培している。
今年は2月、3月に雨が多かった。
畑はぬかってしまって春に向けての作業に苦労したが、
キノコにとってはいい天候だった。
30本ほどある原木からニョキニョキ。
多いと1本から10個以上もニョキニョキ。
日々収穫しないとならないので、大変だった。
朝しか収穫する時間がないので、気ぜわしかった
2年ほど前に庭でデカクなったコナラを切り倒して、
菌を打ったものだ。
父の提案でおこなったのだった。
春秋出しの種類の菌で、昨シーズンは冬にも出ていたから、
12月にも出ると期待していたのにほとんど出ず、
心配して、メゲて、あきらめかけていたが、
それが春になって・・・
現金なもので、出たら出たで、忙しさにメゲたりする。
せっかくの収穫を父が食べられないことも、
メゲた要因だろうか。
椎茸の収穫適期の見分け方は大きさではない。
かさの開き加減を見るのだ。
上から見ていたのでは、判断しにくい。
下から覗き込んだり、原木を持ち上げてみたりする。
直径10センチ近い大きなものが多い。
厚みもたっぷりある。
スーパーなどで売られているものとは、クラベモノニナラナイ。
売られているものの大半は菌床栽培だ。
おが屑を食パンのような形に固め、菌を繁殖させている。
最近では菌床でも肉厚なキノコもできるようになった。
以前は、ぺらぺらで、すぐに見分けがついた。
我が家の原木栽培、どんどん採れるので、食べきれない。
そこで、干し椎茸にした。
これがまた、意外と気を遣う。
快晴で冷たく乾燥した風が吹いてくれればいちばんいい。
そんな日もあったが、雨の日も多かった。
雨が降れば、原木の椎茸は生長するが、
干してある椎茸は乾かない。
軒下に干しておいても雨があたるような日もあった。
それでも、なんとかいい干し椎茸が袋いっぱいできた。
食べても干しても残ったものは冷凍庫にしまった。
今、我が家の冷凍庫は椎茸に占拠されている。
キノコは冷凍すると風味が増す。
干し椎茸に近い出汁が出るので、まずこちらから使う。
先日は庭のフキと味噌と合わせてフキ味噌にした。
お酒がススンダ。
味噌汁や煮物に入れても単純に美味い。

竹の子は半分は昨晩の晩酌で食べた。
一昨日、恩田の竹林で掘ったものだ。
今年の冬場の課題として竹林整備をしていた。
昨年は雑木林の草刈りだった。
(「ひねもす」で何度か報告した)kinran
竹林整備は、間伐(間引き)でなく、カイバツをした。
メンバーは「カイバツ」ということばを知らなかった。
「皆伐」である。
端からどんどん切り倒し、
切りそろえ、枝を落とし、枝はチッパーでバリバリ。
チェーンソー2機、
ナタとノコを5本以上、
そして喜んで作業する仲間たちが10人くらい。
んでも、斜面で足を攣る人も続出。
な~に谷っ戸ん田のホームページで動画をお楽しみください。
http://www.yattonda.com
その竹やぶは30年前は畑だったそうだ。
ちょっと油断したら竹薮になっていたそうだ。
竹は生命力が強く、他の植物を凌駕してしまう。
そこで、まずは皆伐となったわけだ。
どんどん切り倒しても、地下茎は生きているから、
畑に戻すことは難しい。
が、まずは、日当たりのいい空間ができた。
切り倒した本数は100本以上だと思う。
竹の子が掘りやすくなった。
そのことを喜び、竹の子を味わおう。
先週の初物は、まず、若竹煮や土佐煮で味わった。
昨夜はベーコンで炒めてみた。
掘ったその日なら糠で下茹でしなくても柔らかい。
ピザやパスタに合わせてもいいだろう。

朝食には菜花のおしたしも食べた。
な~に谷っ戸ん田の畑でこぼれ種の菜花が咲いている。
その向こうにはミツバチ用の菜花も咲いていて美しい。
谷戸の蜂蜜、たまに分けてもらっている。
畑の菜花は白菜のトウ立ちだが、これが美味いのだ。
「買うと高いのよねぇ」と言いながら花束にする仲間がいた。

そうそう、沢庵も食べたんだっけ。
な~に谷っ戸ん田で漬けたものだ。
一昨日は大根を1000本近く廃棄する作業もあった。
5000本ほど作ったもの残りだ。
ちゃんと売って食べての残りだ。
雪害もあり、トウも出ているし、次の作物の準備もあり、
モッタイナイが農家ではこういうこともある。
最後の大根を10本ほどグリーンに。
自宅では毎日大根おろしだ。

朝食をしっかり食べて私の一日は始まる。
若干の問題もある食卓だが、豊かだと思っている。
食べ物とのかかわりが豊かでしょ。
米、大豆、味噌、野菜、加工品・・・
グリーン、な~に谷っ戸ん田、仲間・・・

今回、このコラムに何を書こうか、
年度末で気持ちの余裕もないし、
ネタがみつからないなぁ、と悩んでいた。
が、私の朝食こそ田園都市生活だ。
そうだった。
あなたもいかがですか?

(いしだのおじさん)