雨の日も里山三昧
2024.12.1 第125回 『「社会」の底には何があるか』
菊谷和宏『「社会」の底には何があるか―底の抜けた国で〈私〉を生きるために』(2024年、講談社) 先月の兵庫県知事選の結果を見て、いろいろな人が「社会の底が抜けた」とSNS上でつぶやいた。 しかし、私 […]
2024.11.1 第124回 『NPOとは何か』
宮垣元『NPOとは何か』(2024年、中央公論新社) 本書は、NPOに関する新書サイズの基本書という位置づけになるだろう。 特に日本のNPOについて、知っておきたいことや考えるべき論点などが、コンパク […]
2024.10.1 第123回 『家族の食卓』[改訂版]
石澤春美・水野令子『家族の食卓』[改訂版](2024年、野兎舎) 私は大学専任教員を辞めた2020年から、カネミ油症被害者支援センター(YSC)で運営委員を務めている。 カネミ油症事件とは、1968年 […]
2024.9.1 第122回 全国雑木林会議編『現代雑木林事典』
全国雑木林会議編『現代雑木林事典』(2001年、百水社) 2か月前の7月1日、中川重年さん(以下、ジュウネンさん)が亡くなった。 ジュウネンさんは、故・重松敏則さんと合わせて「西の重松、東の中川」と言 […]
2024.8.1 寄り道70 多様性のある社会が生物多様性を高める
先月7月6日(土)、環境3学会合同シンポジウム「Nature Positive 実現に向けた方策の検討」(環境法政策学会、環境経済政策学会、環境社会学会)が開催され、私は環境社会学会の会員として短い講 […]
2024.7.1 第121回 宮内泰介『社会学をはじめる』
宮内泰介『社会学をはじめる―複雑さを生きる技法』(2024年、ちくまプリマー新書) 「渾身の一冊、出します!」 約1か月前、著者の宮内さんは、本書の刊行に際してXでこう呟いていた。 本書は、近年の社会 […]
2024.6.1 寄り道69 ネイチャーポジティブにノってみた
7/6(土)開催の環境3学会合同シンポジウム「Nature Positive: 実現に向けた方策の検討」に、環境社会学会を代表して登壇することになった。 この会合の中で短く話題提供する時間が与えられて […]
2024.5.1 寄り道68 祈りとしての学術研究とNPO実践
最近、死について考えることが多い。 昨年の夏に母を亡くし、秋には従兄弟が知らないうちに亡くなっていた。 そして、今年の正月明け、義母は緊急搬送され入院後1週間で亡くなった。 正月には妻の実家で和やかに […]
2024.4.1 第120回 門田岳久『宮本常一 〈抵抗〉の民俗学』
門田岳久『宮本常一 〈抵抗〉の民俗学: 地方からの叛逆』(2023年、慶応義塾大学出版会) 今月から、NORAの立ち上げメンバーの1人で、佐渡に移住して20年以上になる十文字さんが、新しいコラムを書き […]
2024.3.1 第119回 『シェイン 世界が愛する厄介者のうた』
『シェイン 世界が愛する厄介者のうた』(監督:ジュリアン・テンプル) 昨年末、映画を続けて見る機会があった。年末は年賀状を書くのが通例だったが、喪中のためにその時間が空いたためだったか、『プリズン・サ […]
2024.2.1 寄り道67 都会から移動・移住する理由
今年度、私は横浜国立大学「里地里山×まちづくりラボ(里まちラボ)」の連携研究員として、小田原市・南足柄市をメインエリアに、交流・関係人口の創出と定着に向けて調査・実践するプロジェクトに参加している。た […]
2024.1.1 寄り道66 頭の中の棚卸し
先月、急な山道を歩いているとき、右足ふくらはぎの肉離れを起こした。 肉離れ初めてのことで、何の前ぶれもなかったし、斜面地で里山保全作業することは珍しくないので、なぜけがをしたのか納得がいかなかった。 […]