第196回 もえぎ野2024

2024.12.30
いしだのおじさんの田園都市生活

夜明けまで1時間以上あるが、ベッドから抜け出した。
RTで暖機運転。
少し身体を動かすと、内臓も目覚めてくる。
愛犬ハニー!尻尾フリフリ、身を寄せてくる。
しばらく、ベタベタする。溺愛。
目の前にリードをかざす、と、首を突っ込んで準備OK。
ドアを薄く開ける、と、お座り、という約束。
「いい子だ」と声をかけ、歩きはじめる。

いくつもあるコースからどこを選ぶか、は、彼女任せ。
ここ数日は、まず、家から2分ほどの小さな公園に寄るルーティン。
さらに、小さな森までが、もう5分ほど。
もえぎ野ふれあいの樹林は、55年前ころにカブトムシを捕った場所だ。
あの、虫を捜しながら、雑木を見て回るワクワクを、なんとなく思い出す。
父が引退後に愛護会活動を愉しんだ森でもある。
樹林の横の、今では小学校、の斜面では5年生のときに腕を折った。
その向こうの池は、ザリガニや亀やクチボソとたわむれた水。
ザリガニを求めて泥の中を歩きまわり、団地への帰り路は、、、
あのヌマクサイ生き物の臭いが鼻の奥に感覚としてヨミガエルような、、、
今日は、池の2割くらいに薄い氷が張っていた。
「オジサンが子どものころ、この池はスケートができたんだよ」

そういえば、昨夕もハニーとここを歩いたっけ。
ゴールデン友達のノアくんに会った。
(別ルートではゴールデンが4匹勢揃いという朝もある。ゴールドラッシュ。)
(散歩の範囲に名前を知っているゴールデンが8匹)
(いつのまにか犬を溺愛する人生。そんなんでいいのか?イシダ)
帰宅し、着替え、駅に向かう途中にもここを歩いたな。
電車で2駅、maaruのカウンターに腰かけた。
後輩が営んでいるその店は常連さんでにぎやかだった。
1杯目は生ビール、2杯目はギネスというパターン。
野菜プレートの品々には、いっしょにやっている畑のものが並ぶ。
作品と呼びたい。
スパイスが絶妙なベニハルカの水切りヨーグルト和えが気に入った。
蛸のアヒージョには、赤ワイン。
帰路には、また、池の上にかかる(子どものころにはなかった)橋を歩いた。
アオサギが飛び立った。
この池の公園と樹林とがある幸せ。
(しかし、子どものころは、この周囲の住宅街は全て里山だった)

朝食にサトイモ、菊芋、ネギ、大根の入ったお汁。
自給の喜び。
はやし農園の黒米入り餅、ちょっと焦がして、いただく。
この餅、米の旨味がすごいと、家族に大好評。
忙しいのに、届けてくれた!ありがとう!

畑に向かう。
自分の畑があること、それは、豊かな気持ち。
本当に嬉しい。
「大根はまだ(家に)あるよ」と言われていたが、抜いた。
5㎏はありそうなドデカい三浦大根。
正月には家族でこれを食べたいと目をつけていた。
昼からモツと煮込んで、晩酌にハフハフ。
スコップで周りを掘らないと抜けない大きさだった。
もう1本抜いて、ネギと蕪も添えて、友人宅に届けた。
喜んで食べてくれる友人家族。感謝。
ここ数日で他の友人にもいろいろ届けた。
ギフトと言うほどでもないけど、届けられることが嬉しい。

そして、翌朝5時、ワゴンのエンジンをかけ、2人出かけた。
市場の駐車場はすでに満車だったが、なんとかPして人混みに合流。
マグロの解体の横には長蛇の列。
ズワイガニ1杯1万円はお買い得だね、と、「来年はこれにしよう」。
いろいろ買い込んで、うどんを美味そうにすする人たちを横目に帰路。
7時少し過ぎに帰宅するとハニーがお待ちかね。
シキリナオシ、で、散歩が始まる。
公園、池、駅、池、駅、公園のちょい長めのコース。
約7,000歩。
(上谷本第二公園、もえぎ野池、藤が丘駅、藤が丘ひょうたん池、青葉台駅、きのこ公園)
キノコの公園は57年前も50年前もそこにあったな、と。

なめこと豆腐の味噌汁にネギを散らしていただく。
朝から薪ストーヴに火を入れる。
そんな日常に小さなシアワセがあるような、、、歳の瀬。

正月が来る。
スマホで1年前を見ると、カニを真ん中にしたテーブルがカラフル。
今回もそんな感じかな。
日本酒を用意しておこうか。(濁りスパークリング)
1年前が、ついコノアイダのような気もする。
(家族それぞれに新たな局面があったけど、、、)

あと何回、
俺は、
正月を、
迎えられる、
の、
だろう、
か?

と、ついつい考えてしまう、オトシゴロ、であります。
みなさん、よいお年を。

(不満や不安は、水に流して、、、石田周一)

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