釜飯仲間

第58回 釜飯仲間・おこげのお話

2013.9.1
神奈川・緑の劇場

民族文化映像研究所(民映研)の姫田忠義さんが亡くなりました。

8月31日(土)『馬喰町スペース吉水』という、『はまどま』をわずかに広くしたような、ビルの一階で、火曜日から開かれていた民映研の映画会の最終日があり、参加することができました。

朝11時から代表作・長編2本の上映でした。昼食もそこそこに、充実したトークタイムも加えて、閉会は、夜7時を越えていました。

さらに、民映研・事務局の中川美帆さんと、しっかり、じっくり話し合うことができたことは、これからの『はまどまシアター』開催にも、大変に力を得ることができたと思います。

『フリースペース吉水』がある、同じビルの3階には、民映研事務所があります。

同じく6階にはキッチンのあるサロンスペースがあり、民映研の作品の定期上映会『アチックフォーラム』は、こちらで催されていました。

このビルのオーナーは、日本人の食や暮らしのありように、大変な危機と憤懣をお持ちです。日本人が忘れてしまった暮らしの作法や、食文化、心のありようについて発言や行動をされている方です。

そして『民映研の映画は国宝にしなければいけませんよ。ひとりでも多くの皆さんに観ていただきたい』と、独自に上映会も催されるなど、熱心に民映研を応援されてきた方です。

今後は、客席、スクリーンも充実・拡大した、1階のフリースペースで『アチックフォーラム』を催すことになります。

さらに嬉しく興味深いのは、1階のフリースペースと6階のサロンスペースを連動させて、”食”を大切にしながら、都会でも”里山”につながる暮らし方を提案する企画を催していきたい、との支配人氏のお話がありました。

どういう企画が実現するのか、ものすごく楽しみで刺激的です。

この『フリースペース吉水』は、10月1日にグランドオープンの予定です。その前に、プレオープンで、民映研の映画を連続上映しよう、という計画を進めていました。

それが、民映研の創始者のひとりで代表だった姫田忠義さんの”追悼上映会”になってしまったのです。

はまどまシアター・民映研作品の上映会を、ようやく始めて2回目を催した直後でした。

7月29日に横浜市内の病院で亡くなられたそうです。

9月10日には85歳を迎えるはずでした。

今、なぜ民映研の映画なのか。

なぜ、『はまどま』での上映なのか。

とにもかくにも、ご覧いただき、また、上映後に参加された皆様と話し合う場を作っていきたいと思います。

馬喰町は神奈川・横浜からも近く、『アチックフォーラム』(さらに平日夜のレイトショーも開かれます。)と、『はまどまシアター』を連動した企画にして、人の交流も盛んになることを願いながら、映画会を進めていきたいと思います。

どうぞ、皆様のご支援をよろしくお願い申し上げます。

2013年9月1日・おもろ童子