神奈川・緑の劇場 vol.38
2024.8.30神奈川・緑の劇場
~なぜNORAに?そして何処へ?~
こんな質問をいただいて、限られた枠で一気に書く機会をいただきました。
『敗戦から79年。遠い過去だろうか?否である。むしろ、ますます身近に戦争の足音が迫る。
戦争をかろうじて生き延びた父母の愛に恵まれて生まれた戦後、敗戦からの復興、歴史的な高度経済成長期のただ中に過ごした少年時代は、激烈な自然破壊と回復など見通せぬ異常な汚染、人生を狂わせ命を奪う公害病と生きものの喪失の日々だった。
無条件に美しい自然をむさぼり山に海に喜びを求め、社会の理不尽に抗う気持ちは高まりながら、自分ではどうにも出来ない無力なことに焦っていた。
やがて、志を同じくする〝仲間たち〟との連帯に可能性と展望があることを学んだ。耕作放棄地の復田、植林に笑顔で汗する若い仲間たちと出会い、地産地消の農業支援に携わりながら、農に生きる生産者たちが仲間になった。
NORA設立の知らせに呼応し、かつての仲間との再会を果たしたのは、私には幸せな必然だったと思っている。
NORAの営みは、日々の営みの連続である。人間社会の激変と無慈悲な人間の振る舞いにさいなまれながら、自然のありようは、悠然と身構える。
苛烈な地球温暖化に抗いようもないが、身をこなしながら生き延びて行くであろう里山に、NORAは学ぼうとする。里山に寄り添おうとする。世代を越えて、日本列島の隅々に志を同じくする仲間たちが暮らす。希望はある。
NORAの営みは、大きな声を出さずとも、こぶしを振り上げることなくも、誰もが参加できる、そして、日々の暮らしから実現できる〝反戦〟の営みだと思っている。未来の子どもたちへ、何を手渡したいのか、今を生きる大人の責任を最後まで果たしたいと願う。』
(2024年8月14日終戦記念日を前に ・三好豊)
・京都で振り売り(伝統的な農産物の移動販売)をする角谷香織さん→★★
・日本の農産物流通に3つの提案 神奈川野菜を届けて36年 三好 豊→■■三好 豊(みよしゆたか)
“50年未来づくりプロジェクト”を提唱します。
“もりびと”が木を植えて育てるように、子どもたちが社会の真ん中で活躍する時代のために、今日できることを一つずつ。老いも若きも一緒になって50年のちの日本の景色を想い描きたい。
1954年に生まれ父親の転勤により各地で育ちました。 1975年10月、杉並区阿佐ヶ谷南の劇団展望に入団。1982年退団して横浜に戻り演劇活動に参加してきました。1987年5月、(有)神奈川農畜産物供給センターに入職し、県内各地、各部門の生産者に指導を受けることができました。2004年に退職し「神奈川・緑の劇場」と称して県内生産者限定の野菜の移動販売を始めました(現在終了)。NPO法人よこはま里山研究所・NORAの支援はたいへんに大きく、これからも都市の暮らしに里山を活かす活動の一環として生産者との関わりを大切にしたいと考えています。また(株)ファボリとその仲間たちとの繋がりには、心躍るものが生まれています。