神奈川・緑の劇場 vol.37
2024.7.28神奈川・緑の劇場
=世界は気候危機・核戦争危機・それでもオリンピックは始まった!=
災害級の酷暑と不安定な大気、突然の豪雨、雷雨に襲われている日本。世界各地でも、水害や干ばつ、山火事が絶えない様子です。
オリンピックは、コロナ禍で1年の延期、さらに無観客開催となった東京大会から三年。汚職疑惑も発覚しオリンピック不要論も起こった〝平和の祭典〟は、翻弄され続けながら歴史を重ね、それでも世界のアスリートの姿に感動を与えられてきました。
2024年オリンピック・パラリンピックパリ大会が始まりました。
世界では紛争が絶えません。テロリストへの警戒態勢が緊張を高めます。
ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルのパレスチナ攻撃も止められぬまま、〝戦争抑止力〟の名のもとに軍事予算を増大させ、軍備を増強させるのも、まるでやむを得ないような時代の空気です。
しかし、日本では自衛隊員の応募が減り続けて大幅な定員割れとか。
=人口減少、人手不足、過重労働が深刻に。=
日本人の人口は減り続けています。2024年1月1日現在・1億2156万人。東京都のみが増えて、他の道府県はすべて減少、昨年の出生数は73万人弱とのこと。約40年で半減しました。
社会の隅々で、人手不足や過重労働が深刻になっています。農漁業の現場でも、担い手の減少が深刻です。大規模経営ばかりに注目されますが、日本の自然を活かし水源を守り水産資源を育ててきたのは、小規模家族経営です。
野菜や米などの高騰が報道されています。原因は、いつも天候だと言います。もちろん、天候の影響は大きいでしょう。が、農業が天候に左右されるのは今に始まったことではないのです。影響を最小限にするための努力は?生産者が精一杯頑張っても、日本の農業政策はどこを見ているのか?今年の米不足→高騰は昨年の9月には予想できました。さらに言えば、天候次第で大変な米不足になることは何年も前からわかりきっていました。米不足→高騰で米生産者が潤っているわけではありません。米生産者たちはずっと警鐘を鳴らし続けていたのです。
=額に汗して働く人々が報われる社会を=
あらゆる職業の現場で働く人々が報われる社会になっていない、そのような社会を目指してはいないのではないか?
金融資産の運用、投資に明け暮れて、額に汗して働く人々を見くだしてきたのではないか?1980年代のバブル時代に始まった風潮から私たちの社会は抜け出せていないのではないか?
10月からの最低賃金が全国平均で1054円に引き上げられました。25年かけて200円程度しかあがっていないのに、多くの中小企業では人件費の大幅な引き上げの負担は困難で、強力な支援策が必要です。
スポーツの世界では、若者たちの活躍に元気をもらいます。
=世界の子どもたち、若者たちが、未来に希望を描ける社会を求め続けたい。=
町には、79年前、横浜大空襲で最も激しく焼け尽くされ、焼け野原に米軍兵舎が建ち並び日本人は立ち入り禁止に。やがて接収解除された跡地に作った野球場から始まったのが蒔田公園。
今では緑が茂り、家族が集い、遊び、年配者がくつろぎます。この姿を、いつまでもと願います。
(2024年7月25日記三好豊)