神奈川・緑の劇場 vol.40
2024.10.31神奈川・緑の劇場
=核兵器廃絶の声を次世代に継承し続けて=
日本時間10月11日金曜日の夕刻。嬉しい、驚きのニュースが伝わった。
ノーベル平和賞を日本の原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が受賞したのだ。
喜びと感動の次に、いよいよ核兵器廃絶に向けて闘わなければ、という緊張感が迫る。
やはり、受賞理由に世界の核戦争の危機が迫っている現実があった。
ウクライナとロシアの戦火はやまず、イスラエルのガザへの攻撃は
周辺のレバノンやイランとの確執、攻防に拡大して殺戮は止まない。
2024年10月30日現在、ロシアに〝派兵〟された北朝鮮〝軍〟兵士の、
その後の報道に注目が集まる。ウクライナと韓国が連絡を取り合って
対応策を検討しているという。
遠くの出来事の影響は、すぐ近くに及んできた。
一方で〝台湾有事〟も叫ばれて、南西諸島に防衛のためだと基地が増設され、
逆に戦争を呼び込むことになると、軍事基地建設に反対するのは、かつての
戦争で家族を失い子ども時代を戦争の実態にさいなまれた人たちだ。
イスラエルのパレスチナ・ガザ地区への攻撃は1年を経てレバノンやイラン
との攻防に拡大している。一時停戦と人質の交換が交渉されていると言うが
見通しは伝わらない。
戦争を正当化する理由は、自国を守るためだ。〝抑止力〟として、軍備を
拡大するのも、そのために核兵器を持つことを正当化するのも、自衛のためだ。
わずか79年前の日本の子どもたちの有様と、ウクライナやガザなどの戦火に
怯える子どもたち。
戦争を正当化する連中は〝やむを得ない〟といいつのり、攻められたら
どうする?と言いながら、自衛隊員に戦わせようとする。
戦争になってから命を賭けるのならば、戦争を防ぐために闘おう。
始まった戦争は止められない。私たちは目の当たりにしている。
また今日も、住民の犠牲は増え続け子どもたちの命が奪われる。
(2024年10月30日記三好豊)