第141回 釜飯仲間・おこげのお話

2020.9.30
神奈川・緑の劇場

「釜飯仲間」=おこげのお話=

国連「家族農業の10年 2019年~2028年」そして新型コロナウイルス災禍の中で

野菜市や紙芝居・民話の語りなどをやりながら「はまどま」での企画を重ねてくると、年齢に関わりなく“友だち”ができて、いつも元気をいただきます。

最近は、“日本茶インストラクター”で、ランナーでもある“健康美”溢れる女性と出会いました。「はまどま」で日本茶を、急須にいれていただく企画ができないだろうか?

私のアタマは、すぐそっちに向かってしまいます。コロナ災禍で、従来の魅力的な企画もいまだ再開できないことが残念でなりません。

そんな中「はまどま」で2019年11月から始めた「食べもの通信」の読者会は再開しました。創刊50周年・596号の発行を重ねてきた「食べもの通信」。50年前、何をしていたでしょう?1970年と言えば、「大阪万国博覧会」。もっとも私は全くと言っていいほど関心が無かったので多くを語る記憶もありません。それよりも、いよいよ環境汚染は深刻化し、金沢区の平潟湾で奇形ハゼが見つかったのもこのころではなかったでしょうか?

食品の安全が脅かされている出来事も次々と起こるようになった60年代、20代の栄養士の皆さんが「食品公害から子どもの命を守ろう」と家庭栄養研究会を設立(1969年)。翌年、月刊「食べもの通信」を創刊したのでした。

50年間の特集記事は、50年間の食の歴史そのもの。70年代の農薬の母乳汚染、食品添加物、PCB汚染などからアレルギー、食料の輸入自由化、原発事故など80年代にはすでに社会問題となっていました。環境ホルモン、電磁波の危険を取り上げ、避難所における食事も90年代に特集しています。2000年代に入ると、狂牛病、花粉症、遺伝子組み換え食品、発達障害と食品の関わりなども明らかになる中で、スローフード運動、食農教育など、食生活の在り方を問い直す動きも大きく取り上げられるようになりました。

50年を経て、最新10月号は『50年で激変!子どもたちを取り巻く環境=化学物質を減らしてすこやかな未来を=』と50周年記念号として特集を組んでいます。

残念ながら、50年間に現れてきた様々な課題は、解決するよりも、より複雑に深刻化してしまっています。食品そのものへの化学物質の多用にとどまらず、日々の食生活の在り方も子どもたちの健康な成長のために見直し改善したいことが少なくありません。

それは、子どもだけの問題ではなく、おとなたちの課題に違いありません。

美味しい日本茶を丁寧に入れていただき、心、安らかな時間を皆さんと共にできたならばと思います。いつものことながら、小さな一歩を。子どもたちの未来のために。

●心と体・社会の健康を願う月刊情報誌「食べもの通信」の定期購読をおすすめします。
信頼できる情報を共有して読者会を開いています。mail:tabemono@trust.ocn.ne.jp
ホームページ:http://tabemonotuushin.co.jp第二月曜日夜7時から9時・参加費500円

※※「たけのま チャンネル」https://youtu.be/UCkeT-_yy0Y
(株)ファボリの展示・イベントスペース「たけのま」から配信。第二土曜日午後3時から約1時間、三好が「神奈川県産野菜を食べよう!」と題してお話します。その後はユーチューブをご覧ください。

(2020930日記  三好豊)