第43回 雨が降らなくても日照りでも

2020.8.31
映像の持つ力

いのちを潤す水

こんな暑い日は夕立ちが降るのになぁ。
日照不足で長雨の梅雨があけたら、記録的な猛暑日が続き、ちっとも雨が降らない。

わたしたちの、小さな森のある畑は、粘土質の土壌。
水気の多い土ですが、さすがに、天水のない日がこれだけも続くと地表は乾き地割れしています。

ほとんどの野菜は、この畑で育ち種採りをしたものだから、粘土質に天水だけの環境に順応しています。
とは言え、一番心配な野菜は、紫唐辛子とピーマン。

根をしっかり張るぞっていう時、苗を畑に作付けしてから、紫唐辛子とピーマンには雨が降ってないのです。緑色の葉っぱが、週ごとに、黄みを帯びてきます。

水養生した後のピーマン。徐々に空に近い方の葉っぱから、色が濃くなってきました。

翌週には、全体に太陽の力がめぐったのかしら、濃い緑色に変化しています。

 

 

 

 

水養生した後の紫唐辛子。開花はしっかり根を張ってからで良いのだけど、もう目いっぱい咲いてる。

 

引きかえに、天水がなくても元気な野菜はトマト。これは自家採取のブラジルミニ。いつもより赤色が濃い。トマトは中米の雨が少ない所で生まれたから、強い、強いねー!

紫唐辛子は小さいけど収穫。実の成長ではなく、根を張ることにエネルギーを充てたいから。

花も交替

開花の視点で畑を観察すると、きれいな桃色の花が群生していたチョロギの花はすっかり姿を消し、ケツメイシの黄色い花が、そこらじゅうで咲いています。

チョロギから決明子へ。

先月はチョロギの花でいっぱいだった

決明子の花 もう、サヤ果が出ています。

 

ウリ科三兄弟は順調?

さて、ウリ科3兄弟はどうかしら。
人類最古の栽培植物と言われているヒョウタン、これは食べられる品種。
次々に赤ちゃんの実がが控えているから、これからも食卓をを賑わせてくれるでしょう。

ヒョウタンの赤ちゃん

中央に十角ヘチマ(食べる用)

 

十角ヘチマ、細身で育っています。タワシ用のヘチマも成長中。太さはまずまずですが、水が少ないからか丈は短いです。

タワシ用のヘチマ

ニガウリはトカラ列島の平島産。昨年いただき、種を採取し畑に植えました。沖縄型に近いのでしょうか丈は短くぷりっとしています。平島は雨が多いけど、八月の猛暑で雨がない川越の気候に、存続危機の信号が出たのか、もう熟れ始め黄色くなり、種を作りに入っています。

ゴーヤーにからまっているのは自然薯のむかご

ヒョウタンは蓋にもなる?

 

コンニャクに実がつきました。

なんと、コンニャクが実をつけていました。タネが採れたら蒔いてみよう!

赤いのがコンニャクの実

 

オクラの畝の端にコンニャクが群れています

 

 

人為的な環境の変化も

果樹では、カマキリがにらみ合い。そーいえば、最近、ひんぱんに畑でカマキリを目撃います。増えたのかしら?

いえいえ、わたしたちが、草の群生を一気に刈ってしまったから、今まで草陰にひそんでいたのに、棲家を追われてしまったようです。ごめんね。

カマキリ。赤丸印のところ。見えるかな。

 

小さな森のある畑は、少量多品種。いつも天然のコンパニオンプランツ畑。
雨が降らなくても、太陽が出てくれなくても、長雨でも、誰かが元気だから何かしら収穫は出来ます。

ゴーヤ、ヒョウタン、ヘチマ、どの葉っぱかどれか分かるかな?

一雨で生きかえる

雨が降らなくても、日照りでも‥ とは言え、やはり雨は恵の雨。命の水。
人が畑に水やりをしても、焼け石に水。たかが知れています。でも、たった一回の夕立で、どれだけの大地を、命をうるおすことか。

ヘチマ

 

きのう、やっと川越に、恵みの雨が降りました。畑はどうなっているかな。週末が楽しみです。

地域社会で、雨乞いの行事は少なくなっても、雨乞いという言葉が今だに通じるのも納得です。
時代は変わっても、人間は自然の一部ですものネ。

 

これは金糸瓜。そうめんかぼちゃ。

 

茹でてほぐすと、ほら素麺みたい。食感はお刺身のつまに似ています。暑い日はシャキシャキ食感が美味しいですね。

 

キュウリを美味しくいただきたくて、カオマンガイを作ってみました。

 

プリンの実がなるポポー。

(中川美帆)

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