第99回 ミミズの糞出し、初観察!

2025.5.1
映像の持つ力

研究者でもなかなか見られない?!

畑の根際でミミズが糞を出しています。

地表に先端だけ出したミミズのお尻から、ヒモ状の糞がにゅっと排泄されてゆきます。
よくみると脱糞中の肛門は、タコが墨を出す器官のロウト(漏斗)みたいに短い筒状。

うねうねと連なるミミズの糞の形状は、まるで口金から絞り出すモンブランクリームのよう。
表土を、できたてほやほやのミミズの糞の筋が覆ってゆきます。

なんという巡り合わでしょう。
ミミズの脱糞行動を見ようとこちらに思惑があったわけでもなく、ミミズもわたし達も、いつも通りのあるがままに過ごしていたなかでの出合いだから、なお嬉しい。

 

家で、ミミズが糞を出す瞬間の記録がどれほどあるか調べてみると、研究者でもなかなか見られないと、NHKサイエンスZEROで、ミミズが脱糞する動画を取り上げていました。※1

ミミズが糞を出す映像がそんなに貴重であれば、写真ではなく動画で撮影すればよかったかな。

スマホを近づけたらミミズが糞の排泄を止めたこともあるから、。

ミミズにはあるがままで脱糞をしてほしいから、撮影で刺激を与えないよう、今まで通りそっと覗き見させてもらう心持ちでいよう。

幸運にもまたチャンスが訪れた時は、そっと動画を撮ってみましょう。

 

ミミズの研究が熱い

私たちはミミズをはじめとした土壌生物にどれだけ命を支えられていることでしょう。

脱糞された糞の直径は、ミミズの大きさの8割ほど。

※2

 

チョロギ(長老木)の復活

 

田んぼ

畔と水路に手をくわえ、ビオトープと組み合わせた新しい利水整備が完了です。

 

(執筆中 中川美帆)

(参考)
※1
NHKサイエンスZERO(2022年放映)
研究者でもなかなか見られないと、“ミミズのお食事&トイレ”映像を紹介

※2
農文協現代農業(2025年3月号)
ミミズは偉大だ

映像の持つ力