第94回 冬に向かう畑で見つけた、もふもふの賑わい
2024.12.1映像の持つ力
東京地方で木枯らし1号が吹いた11月7日。
・・本当に寒かった。日が暮れ広大な田んぼ地帯の中で、ぽつんと一人作業。
強風のピークが過ぎるのを待ち、鳥避け網の確認でうちの田んぼに向かいました。
ごうごうと吹き荒ぶ風に煽られ、たわんだ網が波のように立ち進み道路側へ向かってゆきます。
使えそうな資材を探し、風で煽られる網をつかみ、道路に網がはみ出さないように応急処置を試みます。
とは言え、寒いし風で作業は思うように進まない。不覚にも、まさかこんなに網の補修が必要な状況だと思わないから、ヘッドライトも持たず、軽装で来てしまった。とほほ・・。やがてあたりは真っ暗に。
気をつけていたのに、朝方の雨水が溜まる田んぼに尻もちもを付いて泥だらけになったり。やれやれ、めいっぱい田んぼとたわむれ、作業は終了。
田んぼを後にするとき、暗闇の遠くから、自転車のライトが見え、(夫の帰宅)緊張がほころびました。
この日、富士山も初冠雪が観測されたのですね、冬の到来をひしひし感じました。
畑では、夏草が次々に立ち枯れしてゆくと、ミントがお目見えです。日毎にぐんぐん伸びています。
さらに寒さが増すなか、ひときわ元気なのはクコの木。葉がわさわさと茂っています。
枸杞の葉茶用に枝を切っても、お構いなし。茂りの力が収まることなく、もふもふ感は、増すばかり。
隣の棗の木は葉が落ち、向こうの景色が見やすくなっているのにね。畑に果樹があると、景色の変化がにぎやかです。
天然の寒締め栽培?
あれ、ミントの葉が縮じれてる。
畑でミントを見ると、葉に厚みが出て縮れ、こんもりしてる。まるで、ちじれほうれん草みたいヨ。
今年は、朝晩の冷え込みと、昼間の強い日差しに見られるように、気温の寒暖差が大きいから、自然に寒締め栽培になってしまったのかしら。
気位が高い稲は頭を垂れないとか?
高温が続くと稲の穂に栄養が行かないようです。
稲の本体の株を維持するために養分が使われるから。
こうした天候の影響に加え、今年は、とうとう、うちの田んぼにも、イネカメムシが襲来してしまいました。
木枯らし1号が吹いた10日後、稲刈りスタート
ありがたいことに、山頂に雪が積もる富士山がお目見えのなか、心待ちにした稲刈りです。
刈り取り初めは、チベット黒米。稲架に掛けて天日干し。
やっぱり稲が軽いね。
代わりにチベット黒米にしては稲の本体がしっかりしています
むむむ・・。
たわわに穂をつけ、籾の中にいっぱいミルク状の初期に、イネカメムシに吸われてしまった稲の穂は、しいなばかり。
けれど藁は立派ですから、土の肥やしになる。ほんと肥料をあげてないのに、よく育つもんだね。
すてるものは無い。ありがたいことです。
あと2ヶ月もすると、春告花の、梅の花が咲きます。
きゃ。ひょうたんの支柱の竹に、百舌鳥の早贄えがある!。百舌鳥がペアリングの準備に入りました。
(中川美帆)