第97回 CSAか?ASCか?

2016.9.28
いしだのおじさんの田園都市生活

国際交流フェスタ、晴れて、よかったね。

・スッキリ「晴れ!」でもなかったけど、、、

昨日まで、ずっとヒドい天気だったから、オマケです。

・まぁ、ね。俺は、イスラエルとアルゼンチンと韓国に行ってきた。

???

・あまり列が長くないところだよ。

人気がない、ってこと?

・そうは言っていないだろ。おい。待つのが苦手なだけだよ。

天気は持ち直すのかなぁ?

・そうあってほしいね。稲刈りを2週も延期したんだ。

タイヘンだね。

・うん。でも、延期できるだけマシだよ。

え?

・林くんみたいに田んぼがたくさんある農家さんは延期にも限度があるだろ。

そうかぁ、、、

・晴れが続けばずんずん進むだろうが、、、

雨が続いちゃ仕事にならないね。新米、楽しみなのにね。

・新治には「谷戸田を守る会」があるけど、こっちは年間計画で動かなきゃならない。

天気が悪くても日程通りの稲刈り?

・予備日とかはあるだろうけど、、、ぬかった田んぼでの稲刈り、、、

タイヘンそう。

・カラリと乾いた田んぼと、田植えのできそうな田んぼじゃ、、、

同じ仕事でも全然チガウ?

・もう、楽しいか、苦しいか、ぐらいチガウよ。どうも、今週末もイマイチみたい、、、

石ちゃん達も、今度はもう延期できない?

・そうだね、やるしかないよ。本当は3日くらい晴れが続いたところで刈りたいんだよね。

そんなこと言っても、、、言っても仕方ないことは言わない主義だったんじゃないの?

・そうだった。忘れていた、、、

ま、頑張ってください。

・しかし、北海道などの台風の被害はもっとタイヘンだよ。

うん。

・農地が流されたり、復旧に10年もかかるかもしれないという話もある。

10年間、作物が作れなかったら、、、それって、収入がないっていうこと?

・逆に復旧するのにお金がかかるだろうね。

それって、マイナスってこと?

・いろんな支援策があるとは思うけど、、、

我が家だったら収入がストップしたら路頭に迷うよ。

・うん。いや、我が家とは比較にならない。

・農業っていうのは、会社とかに働きに行くのと根本的にチガウよ。

・仕事でもあるけど、生活の一部だよね。そこに暮らしている人にとっては、、、

・収入だけを考えて仕事を変えるという都会の感覚とは根本的にチガウ。

そうかぁ、、、

・明峯さんは、中越地震後の山古志村に何度も訪れている。

??

・そして、農業が村の暮らしを支えていることを伝えてくれた。

例の本ですね。

・山古志と北海道をいっしょにはできないけど、、、

北海道は『銀の匙』でなんとなく想像できるんじゃない?

・それもあるか?

うん。

・北海道には稼げる農業がるけど、山古志ではそれは難しい。

平場と中山間地のチガイ?

・うん。雪の降り方もかなりチガウだろう。

なかなか想像できない。

・自然に囲まれた暮らしということでは、共通かも。

我が家は自然に囲まれてはいない。

・ヒキガエルやタヌキは出没するけど、、、

そうだね。たまに自然の姿も見られる、けど、囲まれてはいない。

・そう、基本的に人工物に囲まれて自然と切り離された日常。

そうだね。

・それでも、俺は田んぼの乾き具合を気にし、畑の心配もしている。

私は、洗濯物の乾き具合かな?

・そして、安易に乾燥機を使う。

そういう話をしているんじゃないでしょ。

・そうだったか。(でも、その安易な反自然の行動は問題にしたほうがいい、、、)

(よくわからない話のうえに、ヘンにケチをつけられても、、、)

・明峯さんは山古志を「自給の村」と呼んでいる。

うん。

・稼ぎ仕事もしないと暮らしは成り立たないだろうけど、基礎に自給がある。

石ちゃん達は、稼ぎは別でやって、「自給」ごっこをしている。

・いや、辛辣ですね。当たっているんだけど、、、

でも、「カネさえあれば食えるぞ、高価なものを食うのがかっこいいぞ」よりはいい。

・そうそう、よくわかっているじゃん。そもそもカネもないけど、、、

自分で汗をかくからこそ美味いものが食える。

・その通り!パチパチ!

また、話がそれた?

・本質からはそれていない。

・明峯さんは、ASCということを言っている。

なに?

・agriculture-supported community 農業に支えらえた地域。

なになに??

・いや、CSA= community -supported agriculture ってのが、あるんだよ。

・ちょっと流行っている。

地域に支えられた農業、ですか?

・消費者が提携などによって農家を支える仕組みのことを表わすことが多いんだけど、、、

いいじゃない。それで農家も助かるなら、、、

・昔から有機農業などでは「産消提携」っていう方法がある。

昔からあるのに、最近、流行っている?別の名前で売り出している?

・ま、なんとなくCSAっていうとカッコイイから、かな?

・うん。しかし、この場合コミュニティを「地域」という日本語にすべきか?

?、、、シックリこない?

・むしろ、「ある集団」という日本語のほうが適切なような?

それは、都市において、でしょ?

・そうだね、都市のCSAと村のASCかもしれないね。

うん。それも、よく分かんないけど、、

・都市にもASCがあると思うよ。例えば、谷っ戸ん田もそういうグループだった。

農業をすることで集団が形成される?

・そうだね。集団は変質して今に至っているけど、、、

ザンネン!

・いや、あれはあれで良かったと、俺は思っているよ。

はいはい。

・山古志では、「村人のくらしが自らの農業によって支えられている」と明峯さん。

うん。

・そのくらしとは「自活」であり、「自然の恵みを得ることによって初めて成り立つ」と。

みなさんがそういうくらしをすることで村が成り立っている?

・そうだね。人口も減り、農地も減っている現実はあるけど、、、

でも、そこに人間らしい暮らしがある。

・よく、分かるじゃん。

田舎育ちだし、父を見てきたからね。

・そう言えば、ヒデがこのあいだ「都会より田舎がいい」なんて言っていたよ。

そうそう。

・都会暮らしをマンキツしているように見えるけどね。

意外とナイーヴ。

・話を戻すけど、、、

CSAかASCか、ですか?

・そう。そもそも、どちらかがどちらかを一方的に支えるということでは無いと思う。

石ちゃんの仕事の論理?

・そう、仕事上、俺は「支援者」だけど、、、

「支援」をするプロ。

・そうなんだけど、それでも支援をすることが俺を成り立たせていて、、、

うん。

・ある意味、俺も支援されている。

うん。よく、そう言っているよね。

・「地域が農業を支えるとは傲慢」だと明峯さんは想っていたと大江さんも推測している。

関係ある?

・俺の想いと明峯さんの想いと、似ていないか?

そこは無理があるようにも思うけど、、、

・ASCでは、村人は農業によって自らの暮らしを支えている。

自ら、ですね。

・それは、産業としての機能を失ったからこその自給的農業だと、明峯さんは書いている。

どうも、よく分からないんですけど、、、

・うん。分かるような、分からないような、、、どうもね、俺もスッキリ整理できていない。

ダメじゃん。

・いや、これだけ天気が悪ければ仕方ないでしょ。

天気のせいにするんだ。光合成できていない?とか、、、

・まぁ、考え続けるよ。CSAかASCか?

ゴクロウサマです。

・いや、そうじゃないな。CSAでもありASCでもあるそんな農業のカタチ、、、かな?

 

(石田周一:番長の引退に涙)