第34回 バケツ稲にお客さん 〜昆虫にも口コミあるの?〜

2019.12.1
映像の持つ力

お客さんがお客さんを呼ぶ?

バケツ稲にお客さんが来た。なんと稲にアブラムシ。自然農ふうの田んぼの稲では見たことがないから仲間たちは驚いた。

昆虫たちの口コミでもあったのかな?アブラムシは11月半ばバケツ稲が穂先を下げモミの中が充実した頃に現れた。いったいどんな情報伝達でマンションのバケツ稲にやってきたの? タネの旅みたいに風に乗ってきたのかしら。すでにバケツの土や他のプランターに居て仮眠していたら稲穂が実るサインをキャッチして駆けつけたのかな。

そして次にいらしたのがヒラタアブの幼虫。じゃんじゃんアブラムシを食べ進み、わたしが観た時にはきれいに白いアブラムシの抜け殻が覆い、数匹のアブラムシだけ動いていました。よーく見るとその中にヒラタアブのサナギがいるではないですか。

稲の観察用に始めたベランダのバケツ稲。田んぼと同じ種籾で育てましたが、別の生態系が出来上がるのですね。それにしても代わる代わる、生き物はなんて賑やかなのでしょう!。常に変化しているのが命の営み。バケツ稲でも楽しませてもらいました。ベランダの田んぼ稲もハザ架けにします。一粒から何粒のお米が摂れるかな。

畑にも新しい訪問者

「霜が降りる前に」サツマイモや里芋は寒さに弱いから芋掘りを完了する目安。昨日の晩から雪が降りそうな冷え込み方だなぁと感じていたけど、畑では霜が降りていました。何としてもこの週末で芋の収穫をしなくては!。ありがたいことに太陽が顔を出してくれている。ノラ作業日和だわ(ルン)。

猛暑の中で草刈りと、蔓返しを繰り返した日々が懐かしい。サツマ芋の収穫時期は10月から11月にかけてですが、今年はサツマイモが畝をずんずん超えて蔓を伸ばし葉もきれいな青葉でちっとも枯れる気配がない。さて、どれぐらいお芋さんは出来ているかしら?

収穫の前に、どこに芋が出来ているか分かるように、延長コードをたくり寄せるように、あちこちに伸びた蔓を集め、せっせと蔓を目印ていどの長さにカットします。
そうそう植えたサツマ芋は自家採取の苗。ベランダで採れた1個のサツマ芋を冬越しさせ、脇芽からでた茎をカットして植えると150日で芋が5-6個できます。たくまし過ぎる。さすが「救荒作物」と言われるだけあります。

どの地域や家庭でも、これは畑で絶やすなよと言う言い伝えがあったのではないでしょうか。自分の畑でよく育つものを絶やさずに残してゆく。こうした積み重ねが里山の風景をつくってきたのかも知れないですね。

「これさえあれば食べ物に困らない」という手応え

小さな森のある畑で過ごす週末ノラ作業。収穫して食べて楽しむ時間よりも、種取りや土作りの手間が大半を占めます。お米は稲刈りしてからが長い。天日干しのあと脱穀、唐箕がけもお天気に左右されます。食べるには籾摺りが必要。ほんと食べるまでに手間がかかります。

でもねお米は1粒から万倍に増えます。サツマイモは数センチの茎を土に挿すだけで芋が育ちます。「これさえあれば食べていけるんだ」そんな手応えを週末のノラ作業でも感じさせてもらうことが出来るのです。

そうそう、畑の訪問者はアライグマ。落花生は、来年のタネを採る程度は残してくれましたが、ほぼ全部たべて去って行きました。

次にいらしたのはねずみ系。11月の末に残るサツマ芋はさぞ美味しかったのか、安納芋とシルクスイートを植えたサツマ芋メインゾーンでは掘りあげるごとにかじった跡が出てくるのです。

ねずみって1-2日食べないと飢えで生き絶えてしまうのだとか。人間だったら自分で食べ物を育てることが出来ますが、動物はそうはいかないから必死だよね。だよねー。気持ちは分かるよ。

うちの畑は粘土質だから掘り起こすのもひと苦労。掘りあげるごとに、かじられた芋を見ると、コンニャローとつい口走ってしまうのでした。どうか、あちこち食べ散らかすのでなく、出来たら1個づつ食べてくださいネ。

今回わかったことは。秘密の場所に1つずつ植えたサツマ芋は被害なし。メインゾーンを作らずに畝をばらして少量ずる植えつけてみると被害が減るかもしれません。来年試してみよっと。

(中川美帆)

2020年1月27日(月) 19時から はまどまシアター
銀鏡神楽「山に生きるまつり」(1970年/38分)撮影地:宮崎県西都市銀鏡
豊作豊漁を願う行事「青海竹のからかい」(1990年/41分)撮影地:新潟県西頸城郡青海町青海
を観ますヨ。

2020年第1回目の上映会です。

お申し込み、詳細はこちらを。

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NORA上映会の都合が合わない方は、郷土映像ラボラトリーでは、東京・川崎でも上映会を行っていますので、郷土映像ラボFBを参照くださいね。みなさまのご参加をお待ちしています!

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