第1回 平野フキさんの半生記をご紹介します 

2025.12.30
手作り、仲間作り、ときどき旅

平野フキさん。知る人ぞ知る、横浜の農業女性の舞台を拓いてきた方。
NORAも吉武も、いくつもの節目に手を差し伸べてくださいました。
想い出をいくつか披露すると、NORAの事務所開き(2001年)の日に、栗入りお赤飯を重箱に詰めて持ってきてくださった。

新治の奥津邸の公園化に伴い、暫定利用と調査開館の時には、かまどで豆を炊く味噌づくり。何よりすごかったのは、「新治御膳」と称して、今なら「農家メシ」と呼ばれるような料理を、丁寧な手仕事で懐石料理のように仕立て振舞う「裏方」を引き受けてくださった。

横浜の地産地消の現場を訪ねるバスツアーを企画したときは、大熊の女性たちとともに、100%地元産のお弁当を作って、交流の場を笑顔でいっぱいに! もう、あげるときりがないくらいお世話になったし、吉武にとっては、尊敬する人生の先輩であり、母のような存在です。

フキさんが、ご友人の高田英子さんに語り、聞き書きとして身近な人々に配るための冊子を作られたのですが、多くの人々に読んでもらいたくて、ホームページへの掲載許可をいただきました。

ご家族の名前などは、一部変更させていただき、全体を5~6回に分けて次回から掲載します。

また、NORAの元監事の山﨑久民さんが、冊子の紹介をご自分のサイトのコラムに書いていますので、そちらもぜひ、ご覧ください。

◆山崎久民の読書タイム
https://kodamasha.jugem.jp/?day=20250703

 

<平野フキ略年譜>

・1935年9月21日  神奈川県高座郡渋谷村長後に井上松之助、タケの長女として生まれ、曾祖母ふきの名をもらいフキと命名される

・1942年4月    渋谷村立国民学校入学。南分校に3年まで通い、4年から本校へ。

・1945年8月15日  終戦

・1948年4月    渋谷町立中学校入学

・1951年4月    神奈川県立藤沢高等学校入学

・1954年3月    同校卒業。父より給料をもらい、家の農作業を手伝う

・1957年11月    横浜市港北区大熊町の平野重一と結婚

・1959年2月    長女 誕生

・1962年2月    長男 誕生

・1966年2月    農繁期託児所の母の会「つくし会」結成。仲間作りを始める

・同年3月     港北区生活改善グループ連絡協議会発足。「つくし会」代表として総会に出席

・1967年4月   「つくし会」を「大熊生活改善グループ」と改める

・1972年6月2日  長男を水難事故で失う

・1974年8月27日  義父 他界(74歳)

・同年12月18日  次女 誕生

・同年12月26日  実母 井上タケ他界(63歳)

・1975年5月1日  実父 井上松之助他界(63歳)

・1977年     第一期「県ふるさと生活技術指導士」に認定される

・1978年3月    第28回全国農山漁家生活改善実績発表会に県代表として参加

・1980年4月    横浜川崎地区生活改善グループ連絡協議会(地区連)会長に就任

・1981年9月    国賓として日本を訪れたスウェーデンの女性大臣を大熊に迎え、自宅にて手作り料理でもてなす

・1982年4月    神奈川県生活改善グループ連絡協議会(県連)会長に就任

・1983年      食品衛生責任者資格取得

・1984年7月    野菜・加工品直売所「大熊にこにこ市」始める

・1990年      「市長への提言」に応募。「女性農業者にも目を向けて」が採用される

・1991年      「毎日農業記録賞優秀賞」に「連帯と自立とふれあい、人生の山を登り続けて」が選ばれる

・同年11月     農業女性の国際交流を目的としたタイの女性農業者2名のホームステイを受け入れる

・1994年      国際家族年の年。家の光協会で行われた手記募集企画、「わたしの家族」に応募し入賞。単行本化される

・同年7月     全国農業コンクール生活部門で優秀賞受賞

・1995年2月21日 義母 他界(92歳)

・同年9月     北京世界女性会議に個人参加する

・1996年10月   「よこはまゆめファーマー」に認定される。女優浜美枝さん同行のグリーンツーリズム体験ツアーに参加

・同年11月     髄膜炎発症。2ヵ月半入院し、一命をとりとめる

・1999年~2002年  横浜北農協女性部長に就任

・2003年~2004年  横浜農協女性部長(合併後初代)に就任

・2005年       加工所「蕗の道草」営業許可取得

・2020年       4回目の営業許可更新する

・2025年      聞き書き 手作り、仲間作り、ときどき旅 ―私の半生記 冊子作成