石田のおじさんの田園都市生活

第39回 TPPとな~に谷っ戸ん田

2011.12.1
いしだのおじさんの田園都市生活

いよいよ、だ。
TPP。

経団連は推進を唱えている。
農協は反対だ。
政権の中でも意見は分かれている。

興国か亡国か?

農業関係はほとんど反対だが、
なかには賛成推進という者もある。
考え方や意見はいろいろあっていい、と、思う。

さて、それでは、私の意見は?
ま、誰も聞いていないだろうが・・・

遅きに失した感もあるが、
TPPとな~に谷っ戸ん田の関係を述べねばなるまい。
誰にも頼まれていないが・・・

国土が狭く効率的な農業生産が困難な日本。
米国や豪州などと農業の生産性で張り合うのは、
土台の部分から不可能。
技術でコストを抑えるにも限度がある。
米国や豪州の低コスト大量生産のコメの品質が上がってきている。
それらがどんどん入ってくるようになると、
ただでさえ落ちこんでいる米価のさらなる暴落は容易に予想される。
オレンジの輸入自由化で経験済みだ。
稲作農家の半減の可能性もあるといわれている。
いや、8割減るのではないかとも・・・

この国の風景が・・・
食料の供給体制が・・・
棄農に追い込まれる人々の心情は・・・

守るべきものがある。
から、
TPP反対に賛成だ。

反対に賛成しない農家は、
守ることより攻めることを優先しているようだ。
守る=旧態依然と批判する者もあるようだ。
むしろ、コメを輸出しよう、という論調。
農業をビジネスとしてとらえている。

旧態依然を超える優秀な経営者や経営体。
その出現に期待する声もある。
高品質なものを生産することで、
「日本の米はこんなに美味いんだぞ」と胸を張る。
やっぱり、日本の技術と日本人の勤勉は世界に誇れる。
国際競争力のある農業。
とかなんとか。

プレミアムコシヒカリが中国富裕層などにモテハヤサレ、
ビックリの値段がつく(もう起きている現象)。

しかし、一方で普通の農家は淘汰される。
(旧態依然ってイイコトなのに・・・)
そして、
いつのまにか、
普通の日本人は中国産や米国産のコメを食う。
(これも小麦や大豆、その他ではすでにおきている)

農家の淘汰や不耕作地の増大。
そうこうするうちに、
農地は経営力のある経営体に集積される。
(これも酪農ではすでに起きている)
農地が荒廃するよりは活用されたほうがイイ。
元気のいい法人などが効率的な生産をおこない、
見渡す限りの水田、小麦畑、豆畑・・・
よかった、よかった
もしかしたら自給率も上昇?
メデタシメデタシ
(これは根拠の無い話・・・)

しかし、
(あまりありそうもないことだが)仮に、
結果として日本の自給率の数字が上がったとしても、
農家は減る。

例えていうなら、
100ヘクタールの農地に1ヘクタール経営の農家が80軒だったのが、
100ヘクタールの経営体1つになるとして、
休耕地20ヘクタールがちゃんと耕作され
生産向上(自給率上昇)したとしても、
79軒の農家が農業から離れる、
と、いうことだ。

その79軒の農業から離れた人たちが、
他の産業に従事すれば、
うん、そうすれば、日本のGNPがまたあがる。
これも、実は、もう50年前からおきていたこと。
高度成長は農村からの労働力の流出だった。

いまやもう高度成長はありえないし、
(高度成長なんてロクなものでなかったのに)
これでいいのだろうか?

ふぅ、
どうも話が大きくなってしまった。

続きは次回(以降)にしようか・・・

TPPとな~に谷っ戸ん田の関係。

(いしだのおじさん@三鷹)