石田のおじさんの田園都市生活

第21回 新・定点観察 と ヨソモノの話

2010.5.27
いしだのおじさんの田園都市生活

前回、2009年度の定点観察について書いた。
2009年度
「ひねもす里山」に投稿した「定点観察」。
2009年6月から約1年間のある里山の四季のルポ(?)だ。
あの場所は、青葉区恩田町の白山谷戸という。
私にとっては、「通勤途中の里山」。

2010年度は、また、別の里山の谷戸をルポしてみたい。
さっそく、「ひねもす」に第1回を投稿した。
20100522
場所については、今は伏せておく。

土日ともなれば大勢の人々でにぎわう里山。
と、明かせば・・・
いや、あの画像を見ただけでも分かる人も・・・

グリーンは今年度からここの田んぼを耕作する。
写真の手前から2枚目のまだ水が入っていない田んぼがそうだ。
手前の田んぼとのチガイが見られてしまうかと、
ちょっと心配ではあるが、
グリーンの仕事振りも見てもらおうか。

手前の田んぼは年季の入ったおじさんがつくっている。
プロだ。
トラックの荷台での一服は余裕のある顔つきをされていた。
この写真ではきれいにつけられたくろがわかる。
田んぼの堤防くろである。

左に映っている水路には、
実はホタルがいる。
この写真を撮る前日の夜、
大事な仕事を片付けたわりには達成感がなかった帰り道。
私の足は自然と田んぼへと向いていた。
カエルの合唱とホタルの光で、疲れがちょっと心身から落ちた。
いいよねぇ、田んぼにホタル。

しかし、ここでホタルに出会えることは予想外だった。
この時季というのも・・・
20年以上前にこの谷戸のずっと奥で7、8月に蛍を見ていた。
そのころ、谷戸の奥の奥でやっとほのかな光が見られた。
つまり源流域の平家蛍だ。
それが、そこから1km以上も下ったところで、
5月末に源氏蛍がいるとは・・・

知らなかった。
予想外のウレシサもあったが、不覚も感じた。
自分が思っていたモノとチガウ、という、フカク。

翌日、よこはま里山研究所の主任研究員に電話をしてみた。
サスガ!
解説してくれた。
「あれは、イベントで運んで来て放され居着いたホタル。
関西系で、関東系よりも早口。
つまり、点滅の間隔がチガウ」
と。

これを、「生態系が乱された」という方もいるだろう。

セイタイケイっていう響き、
ホタルの響きとくらべて、
なんか・・・カドがあるよね。
それに、光って見えるホタルと違って見えないし、
イカメシクすら感じてしまう。
しかし、
「関西もんかて、ま、ええやんか」という問題でもないのだろう。

この谷戸の奥には溜め池がある。
そのおかげで、この田んぼの水は豊かだ。
その溜め池には、ウシガエルがいる。
夜の帰り道にその鳴き声を聴くのも疲れ落としによい。
昼間に行ってみるとそのジャンボな姿も見られる。
池が金網で囲まれていることもあり、
カエルもそれ以上近づかない人間になれているようで、
静かにしていれば逃げないのでじっくり見られる。
このウシガエル(食用蛙)ってやつは、実は、
「2006年に外来生物法により特定外来生物に指定、
世界の侵略的外来種ワースト100にも指定されている」
そうだ。
そして、亀とザリガニ。
亀はミシシッピーアカミミガメ、
ザリガニはアメリカザリガニだ。
関ヶ原の向こうどころか海の向こうから連れて来られた。
これを、どー考えればいいのか?
こんどまた、よこはま里山研究所の主任研究員に聞いてみよう。

せっかくの田んぼとホタルの話がカクンカクンの話になった。
これからは、グリーンのみんなの頑張りも含めて、
楽しい定点観察を書けるようにしたい。
ところで、
グリーンも、
地域の代々の農家さんから見たら、
ガイライセイブツ?

(いしだのおじさん)