第45回 釜飯仲間・おこげのお話
2012.7.31神奈川・緑の劇場
半年以上に渡って準備を重ねてきた、田んぼの中のコンサート”田んぼオブザワールド”in筒香が7月28日土曜日に催されました。この時、地域の皆さんとともに立ち会うことができたNORA会員、食事会などで繋がりができたメンバー(釜飯仲間と呼ばせてもらってます。)NORAと関わりのある仲間たちは11名。(主催の3名含めば14名!)
元副理事長、山田亜紀子さんが、和歌山県高野町の求めに応じて富貴・筒香地区に移り住んでまもなく2年半。今では、NORAの高野支部とも称して何人もの仲間たちが地域の皆さんと顔見知りになり始めています。その中でも、Chojiさんは、”田んぼつくりたい”の副会長に推されるなど、昨シーズンは毎月のように横浜から農作業に通い、美味しいお酒を地域の皆さんと酌み交わしてきたのです。そして生み出された歌が”田んぼオブザワールド”です。まだCDになっていないこの歌は、コンサートに行かなければ聴くことができません。しかし、すでに各地のライブでこの歌を聴いた人々の、心に浸みて響き渡たる歌なのです。
前日の7月27日金曜日。定例の横浜・南区堀之内での野菜市で『気をつけて行ってきてね!』と見送ってくれたのは、今回の催しへお誘いした皆さん。
車の中の居心地を整えて、夜9時半、富貴・筒香に向かったのは、つっちー、ちかちゃん、よーこ、ゆみちゃん、かっちゃん、ゆたぽんの6名でした。
翌日、朝8時には、奈良県明日香村の石舞台に立ち寄り、近くで求めた”柿の葉寿司”で朝食(美味しかった!)ボランティアの方から丁寧な説明もいただき、心地良い一日のスタートを切ることができました。
もう一か所、飛鳥寺へ、飛鳥大仏と対面。ここでも、お話を伺うことができました。奈良好きの筆者は、もう数回、飛鳥大仏様の前でくつろぐ楽しさに取りつかれています。
横浜からの旅人にとって、高野町・富貴・筒香への旅に彩りを添えてくれるのが奈良というのは何と言う贅沢なことでしょう!(しかも、どちらも世界遺産!)
22日から直前の準備に入ったChojiさん、ひーさん(Chojiさんのマネージャ-、二人は今年2月に結婚!)そして、亜紀ちゃん。前日に到着してすでに馴染んでいる仲間たちと合流した富貴・筒香。
幾重にも連なる緑の山から渡る風は、田んぼの緑をそよがせて私たちを包んでくれました。その田に、山に、水と森に暮らす生き物たちに、祈りと、感謝と、いのちの歓びが
Chojiさんの音楽と歌声にのせて還っていきます。日々の暮らしの営みにつながる「まつり」の場が創出された、と思えました。それは、特別なことではなく、私たちが祖先から受け継いできた、自然との関わり方を思い出させてくれるものでした。ですから、コンサートに参加した、というよりは、「まつり」の場に立ち会わせていただけた、というのがふさわしいと思えたのです。
休憩をはさんだ2部では、すでに幻の謡、幻の踊りになりかけている「やっちょんまかせ」を、地域の皆さんと一緒にChojiさんが甦らそうとする貴重な場です。婦人部の皆さんが、体に記憶した、若き日に、幼い日に踊った踊りがChojiさんの謡声(太鼓のみで謡でリードする、これを『音頭とり』といいます。)とともに蘇った一瞬です。古いテープを何度も何度も聴いて、地域の皆さんにも取材し意見を伺い、そして地域の皆さんとともに、山々に、谷に田に囲まれた中で謡い踊ることができたのです。
さて、このコラムで、今回の試み、挑戦から得られたものを、拙速に結論を導くのはやめとします。ただ、たいへんに普遍的な、そして私たちの未来に必要なものが提示されたのだと思います。この場に立ち会えたことに深く感謝し、今日からの日常につなげていきたいと心から思います。
富貴・筒香の皆さんと、彼らを支えた和歌山の皆さん、大阪から駆け付けた若者たち、そして、横浜から埼玉から駆け付けたみんなに、あらためて、ありがとう!また、お会いしましょう!
Chojiさんのサイト
http://choji.jp/