第148回 釜飯仲間・おこげのお話

2021.4.26
釜飯仲間・おこげのお話

国連「家族農業の10年 2019年~2028年」そして新型コロナウイルス災禍の中で
~みんなのしあわせは、おいしさの先に!~

大人たちは地球温暖化をどうする気だ。温室効果ガス排出ゼロにただちに行動することを訴えたのはFFF「未来のための金曜日」気候危機打開に向けて行動する若者の団体。

バイデン米国政権が40ヵ国を招待して開いた気候サミットを、45ヵ国から集った若者たちが批判しているといいます。なぜわずか40ヵ国なのか?最も深刻な被害を受けている人々の声を聞け!「口約束」でごまかすな!異常気象によって人や動物が次々と死んでいるアフリカから招待された国は、わずか6ヵ国にも満たなかった。

日本に対しても2030年までの削減目標はヨーロッパや米国と比べても、また、科学者が求める水準に照らしても不十分。廃止すべき火力発電を新設、輸出。原発への依存を強めようとしている。

11月開催予定の国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)に向けて、日本政府は、2050年までに二酸化炭素の排出を実質ゼロにすると表明し、農業分野では、農薬使用の半減、化学肥料の30%削減、日本全体の耕作地の25%を有機栽培農地にする、という目標を今年5月には正式に決定したいといいます。これには、実践を重ねてきた現場の生産者を筆頭に困惑の声が上がっています。まず、生産者(団体)には何の相談もない話で寝耳に水だ、と。世界の若者たちが実現不可能な「口約束」と指摘する、数々の疑問点、問題点があることをお話していければと思います。

農薬はなぜ使うのでしょう?農薬を使う目的には、大別して5つあるのです。そして、何より、作物が無事に収穫できるようにするために、私たちの食糧を得るために使うのが最低限の目的です。

「殺虫剤」作物への害虫の被害を防ぎます。虫よけネット・フェロモントラップ、など農薬を使わない方法も様々。遺伝子組み換え作物も。

「殺菌剤」と「種子消毒」作物や種への病気の被害を防ぎます。漢方薬的な方法も。

「土壌消毒」土の中の生き物が作物の生育を妨げたり、作物を傷つけたりすることを防ぎます。植物機能による防除例としてマリーゴールドを植える。

「除草剤」雑草を枯らす他、機械による収穫作業を効率化するため、作物そのものを枯らします。消費者が『援農』できるとすれば“草取り”です。小規模農地に限りますけど。

さて、農薬を半減と言えば聞こえは良いのですが、農薬の重要な問題は、その催奇形性・魚毒性・残留性などの毒性評価なのです。使用量が多くても毒性の低いものもあれば、少量でも危険なものもあります。専門家でなくとも“常識として”知っている人も多いこと。それを、農薬使用を半減すると単純に、良い事をするかのように現わすことに、一般国民をあなどった、いかがわしさを感じてしまうのです。こんな低いレベルの話に惑わされてはならないと思うのです。

次回も続けます。

(2021年4月25日記 三好 豊)

 

●●心と体・社会の健康を願う月刊情報誌「食べもの通信」の定期購読をおすすめします。

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読者会は、第二月曜日夜7時から9時・参加費リモートとも500円です。

 

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(株)ファボリが運営する展示・イベントスペース「たけのま」から配信します。
第二土曜日午後5時から約30分、三好が「神奈川県産野菜を食べよう!」と題してお話します。神奈川の民話もご紹介しています。その後はユーチューブをご覧ください。

 

三好 豊(みよしゆたか)

1954年に生まれ父親の転勤により各地で育ちました。

1975年10月、杉並区阿佐ヶ谷南の劇団展望に入団。1982年退団して横浜に戻り演劇活動に参加してきました。1987年5月、(有)神奈川農畜産物供給センターに入職し、県内各地、各部門の生産者に指導を受けることができました。2004年に退職し「神奈川・緑の劇場」と称して県内生産者限定の野菜の移動販売を始めました。NPO法人よこはま里山研究所・NORAの支援はたいへんに大きく、これからも都市の暮らしに里山を活かす活動の一環として生産者との関わりを大切にしたいと考えています。また(株)ファボリとその仲間たちとの繋がりには、心躍るものが生まれています。

 

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