第144回 8月の終わり つれづれ

2020.8.31
いしだのおじさんの田園都市生活

原稿用紙を前にして、さて?
夏バテ気味で、筆が進まない。
と、言いつつ、つらつら書き始める。
いや、もちろん、パソコンのキーボードで、予測変換も多用しているのだが、、、

余談だが、大学で授業の最後に原稿用紙1枚に万年筆でレポートを書く授業があった。
修正不可。
何をどのように書くか、頭の中の整理をしながらの一発勝負。
鍛えられた。
(ような気になっていた。)
が、ちょうど大学を出るころにワープロというものが世間に出回り始めて、、、
コピペなどいろんな修正が可能になると、文章を書く思考回路が、、、変換された。
という経験がある。
この文章も、何度も修正することを前提として書いている。

今、書き始め、土曜日の午前。
早朝に犬の散歩を4300歩ほどして、朝食を終えて、エアコンのきいた部屋にいる。
ちょっと、眠い。
月曜日から金曜日、9時から17時の間、昼休みはあるが、ほぼ外で活動している。
いったいどれだけ汗をかいたことか、、、
日中は麦茶の水筒を持ち歩き、夜には同じ麦でもプシュッ!グビグビ!

(畑で身体が燃えそうなときは、「ああ、プシュッ!グビグビ!」と夢想して耐えている)

そして、野菜をいっぱい食べて英気を養っている。
けども、もう若くはなく、、、体力の回復と温存がたーいへん。
だいたいそれが、私の酷暑の日常。
夏場は、読んだり書いたりの思考が激減。
だが、現場では、大汗かきながらも、いろんな思考と判断で行動している(つもり)。

今週は、急な発注を受けた出稼ぎ駐車場除草もあった。
Fランクの刈り払い機はほぼ私がこなした。
刈った草の量はおそらく軽トラ5杯くらいか?
利用者さんたちは刈草を集め、それを機械で粉砕してスペースに置いてきた。
昨年、いくつものハチの巣に悩まされた現場だったが、今回ハチは不在だった。
私の家から10分弱の現場なので、昼には帰宅して、骨休め。
ちょっとズル。

畑では、キャベツ、ブロッコリーの植え付け。
ということは、耕耘、畝作りからの作業だが、これは後輩職員へのOJT。
植え付けとその後の防虫ネットの設置は利用者さんのFさんがどうにか1人で。
つまり、私は実際にはあまり作業をせず、見守り役。
しかし、昨日の捕植作業は、、、私が、はい、頑張りました。
ポンプでの水やりにも時間と燃料を使った。
畑の横に用水が流れているのはありがたい。
毎日雨で日照が無くカビてしまいそうだった7月のあとの干からびてしまいそうな8月。
植え付けた苗たちを心配しながら、水をまいた。
子どもたちが来て、散水チューブからの噴水で楽しそうに遊ぶ姿も清涼剤だった。
一昨日は、作業中に通り雨があって、みんなで雨宿りしながら畑を眺めていた。
いい時間、だった。
が、今日はまたドピーカン、、、畑から30㎞離れて心配するしかない。

草取りでは、前回話題にしたMさんが頑張った。
力強く、抜いて抜いて、手を止めない。
やはり、つくるより壊すほうが得意な様子。
畑がキレイになるのと反比例というか比例してというのか、彼のズボンは泥だらけ。
暑さの中でしっかり働き、顔つきもいい。
いい仕事ができていれば、ソボーコーイや他の逸脱も鳴りを潜める。
と、期待して、信用して、油断すると、、、
信じつつ備えて見守る。
金曜日、タイヤ付きガーデンチェアーを使ったら、泥汚れが半減した。

野菜の出荷は、ネギ、オクラ、ゴーヤ、空心菜を収穫しながら、
カボチャ、玉ネギ、ジャガイモをストックから出して進めた。
自然食品店「百屋」「ドッテテ」、パン屋「ブナの森」、そして maaru。
オクラは多い日には200本近く収穫して出荷した。
好評である。
土日には、森っ子さん(共同保育グループ)の有志が収穫してくれる。
土日に放置すると、オクラは巨大化して食べられないものになってしまうから、
土日に我々が畑に行けないなかでも、収穫販売ができているのがありがたい。
「こんなに美味しいオクラ、初めて食べました!」と言ってくれた母がいた。
新鮮が美味さになっている。
自分で収穫することも美味さになっているか?

田んぼでは、稲穂が垂れ始めている。
早い。
けっこう頑張ってきたんだけど、草取りが追い付かず、コナギだらけ。
そこにヒエが追い打ちをかけている状態。
ヒエ取りはどうしても職員の仕事になってしまう。
そして、スズメ除けは、キラキラテープと、カラスに似せた黒マルチなどを設置。
どれくらい威力を発揮してくれるだろうか?
これも、また、30㎞離れて心配するしかない。
9月の中旬には稲刈りだな、、、
また、バインダーを借りてきての作業になるだろう。

その前に、ダイコンの種まきがあるが、森っ子の子どもたちとやろうと思っている。
去年も一部でやったけど、今年はもっともっと。
子どもたちと母たちとで、生長を見守って収穫してほしい。

10月末の小麦の種まきの準備も始めなくてはならない。
去年までは、農協の30馬力トラクターのお世話になっていた。
だが、今年は自分たちで進めている。
7月に、歩行型草刈り機で利用者さんたちに草を刈ってもらった。
もう、また、ずいぶん伸びてきているので、9月にもう一回刈ってもらおう。
そこに肥料をまいて、早めのトラクターで抑草と有機質の発酵を促す。
トラクターでの耕耘も利用者さんの仕事にしよう。
10月の種まき前にもう一度、肥料散布と耕耘。
これらのそれぞれのタイミングが問題だな。
草の伸びや、肥料のきき具合の判断しての作業が必要だ。
が、9月の半ばからはまた出稼ぎも始まる。

と、つらつらと修正をしながら、仕上げとも言えない仕上げをして、
今、月曜日の早朝、原稿をアップする、のであった。
今日も、暑くなりそう、というかすでに寝苦しい夜だった。
この8月の終わりを「晩夏」と呼んでいいのか???
迷った末にタイトルにしなかった。

いずれにしろ、
この文章を書くことが、流れていく季節のなかで句読点にはなっている。

石田周一

いしだのおじさんの田園都市生活