第41回 稲も花びらがない風媒花
2020.7.1映像の持つ力
稲の花も風媒花だった
おかげさまで田植えが終わりました!。稲は一粒万倍。今年はひと粒のお米から、何粒のお米が実るでしょうか。そうそう、小さな花がたくさん咲く稲も花びらがない風媒花ですね!昆虫に花粉を運んでもらう必要がないから花びらは必要なく小さな目立たないお花で、たくさん実をつけます。
田んぼの広さは一畝。99平米。幅5メートル×長さ20メートルの田んぼです。ここに株間30センチ、条間40センチの間隔で、横に15本ずつ縦に39列で合計585箇所。ひとつずつ手で稲を植えます。
どの位置に植えるかも大事
今年は、どの配置で植えようか・・・。田んぼに入るために一番近い道路に面した南側から、早く熟す早生品種「あきさかり」、安定した収量の見込める「チベット黒米」、そして晩生種の「初霜」と「朝日」の順に。この田んぼで初めて根を張る「紅染」は、貴重種でもありこの田んぼに慣れた「初霜」と「朝日」の間に決めました。
稲のタネは自家採取。作付け年数を重ねるほどに、稲はこの土に慣れていきます。ありがたいことに今年は苗が元気に育ってくれたのです。さらに田植え前の草刈りも、田植えの頃にはちょうど草がほとんど枯れていたから、作業はずいぶんと楽でした。
やれやれ。稲は「苗半作」と言われるぐらい苗づくりが大切。田植えが終わりほっと一安心です。
このまま、じっくり根を張り田んぼの土壌に活着しますように!。ドジョウも元気な姿を見せてくれたから大丈夫かな。
野良しごととフェノロジー
わたしたちの稲づくりは、除草剤や肥料や機械を使いません。自然環境を変えて効率よく収穫を得るのではなく、人が生き物や季節に合わせて行動する営みに合わせます。工夫と観察を重ねる毎日です。
こうして自ら食べ物を得ることで、食べ物を得るだけではなく自然と一年を通した季節のリズムに合わせる生活になり、人の体内時計や生命力まで整っていくのかもしれませんね。
わたしたちの先輩がたが続けてきた地域に根ざした年中行事も、一年を通し、一生に渡り、人の営みに必要なフェノロジーを体に刻んできたのでしょう。
人間も自然の一部ですものね。
(おまけ・・自然生えの稲)
田植えの準備、草刈りをした後の田んぼ。これ、自然生えの稲です。去年の収穫のときに実離れして地面に落ちた種もみが、自然に芽を出し稲が育っていました。葉の色から推測してチベット黒米。
相棒くん11年目の田んぼにしてこんなにたくさん生えたのは初めてのこと。今年は田んぼを覆う草が田植えの頃には枯れていたから、稲もここまで背丈を伸ばすぐらいに成長することが出来たようです。
小さな森のある畑も、今年はずいぶん違った風景になってきています。
(中川美帆)
延期します。2020/7/27「里山の恵み・伝統文化に出会う上映会」
新型コロナウイルス対策として、「はまどま」での新型コロナウイルス感染予防対策ガイドラインにそい実施します。新型コロナウイルス感染予防対策ガイドラインはこちらのページを参照ください。
★参加者の皆様、ご協力をお願いします。
☆ ☆ はまどまシアターでは「 暮らしの知恵 ☆ 昔の日本を楽しもう!」をテーマに、日本各地に古来より伝わる伝統的な生活文化の記録を上映します。(^o^)/
<作品の内容> 2作品の上映です。
①『竹富島の種子取祭』(1980年・55分)
八重山諸島にある竹富島では、旧暦9月か10月の戊子(つちのえね)日を中心にした10日間、タナドゥイ・種取祭が行われる。まつりを前にした節の日。人々は軒にススキをさし、生活用具にシチカズラを巻く。この日は一年の始めの日とされ、司(女の神人)がピーヌカン(火の神)やウタキ(御嶽)、水の神に祈る。
敬虔なつつしみの神事、はじけるような豊作祈願の芸能の全記録。
②『埼玉の箕づくり』(1984年・40分)
箕(み)は「百姓の風呂敷」とも言われるほど、農作業のあらゆる場面に欠かせぬものであった。秩父山地と関東平野の接点にある埼玉県毛呂山町葛貫では、全国的に珍しい桜の樹皮で作った箕で暮らしをたててきた。その桜箕づくりの全工程と、箕をめぐる民俗の記録。
日 時
延期します。2020年 7月27日(月) 19~21時 [夜の部 ]のみ開催。(開場30分前)
・映画上映の後は・・> 神奈川お野菜の軽食を囲み懇親会(参加自由です)
お申し込み、詳細はこちらを。
NORA上映会の都合が合わない方は、郷土映像ラボラトリーでは、東京・川崎でも上映会を行っていますので、郷土映像ラボFBを参照くださいね。みなさまのご参加をお待ちしています!
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