第77回 釜飯仲間・おこげのお話
2015.3.30神奈川・緑の劇場
「この町に最初にできたビルは大和ビル」
3月29日(日曜日)恒例の「子供会のお楽しみ会」が、蒔田エコサロンの二階、ひごろは、日枝小学校キッズクラブが使っているスペースで催されました。
この催しに、紙芝居を携えて参加するようになって3年目です。今年は、小学校3年生の教科書に載っている、という「モチモチの木」を演じました。
さらに、昨年末に完成した「蒔田カルタ」でこどもたちに遊んでもらいました。
小学校高学年のこどもたち14名が4グループに分かれて対抗戦を行いました。読み手を引き受けたのですが、「この町に最初にできたビルは大和ビル」という札があり、いつもNORA野菜市にお母さんや妹と一緒に来てくれる女の子が「えっ!そうなんだ!?」と反応してくれました。
「蒔田カルタ」は、地域の歴史を、町に暮らす人々に知ってもらいたい、子どもたちに伝えたいという思いを込めて作っています。そして、作る過程に多くの皆さんに参加してもいらいながら、住民の絆を強めたい。マンションが多く、人々の流動の激しい土地柄、町内会への入会が少ない現状を変えていきたいと願っています。
この「蒔田カルタ」の誕生におおいに貢献したのが、「はまどま」であり、かっちゃんこと、勝野真美(まさみ)さんです。
子ども会のお楽しみ会を途中で抜け出して「はまどま」に戻ったのは、味噌の仕込みを「はまどま」でやっていたからです。応援に戻らなければと、蒔田公園を紙芝居と紙芝居舞台を抱えて歩いているところに、和歌山県高野町筒香のアキちゃんから電話が入りました。
『今年の、筒香での”田んぼオブザワールド”は、7月25日(土)に決まりました。行政から、助成金を受けることができる見通しで、実行委員会として申請をするのだけど、NORAに参加してもらいたいということと、委員として三好に名を連ねてもらいたい、また、毎年、筒香まで来る訳を申請書に書かなければならないが・・・。」というものでした。
実際、アキちゃんが高野町に移住して、地域起こしの任務に携わって以来、何人もの仲間がアキちゃんを応援しに高野町に通っています。その訳は、各々共通なところもあるでしょうが、きっと違うと思います。
申請書を週明けには提出したい様子でしたので、電話では、NORAとしての理念に照らして、大都会の暮らしに里山に学ぶ視点を持ちながら、人と人とのつながりを大切にしていることからも、高野町の皆さんとの関係が年を重ねるごとに強まり、年々、新しいメンバーを加えて高野町を訪れていること、高野町からも横浜へ来ていただくようになっていることなどを、いかにも堅苦しい内容で話ましたが、美しい自然、おいしい空気、よりもなによりも、出会いを重ねてきたことに他なりません。
そうして、携帯電話で話しながら「はまどま」に到着してみれば、今年も15名を超える参加でにぎやかに、さわやかに味噌の仕込みの最中で、その中に、アキっちゃんのお母様の姿もあったのです。筒香「田んぼオブザワールド」に参加したメンバーも4名いました。今年、来年、と筒香を訪ねることになるメンバーも、きっといることでしょう。
今年は、高野町「畑耕し隊」の皆さんの大豆は大不作で、代わりに千葉県の自然農法の大豆を使いましたが、そもそも「はまどま」での味噌づくりの起こりは、高野町の大豆を使ったお味噌の美味しさに魅せられて、でした。
それが、3~4年前ですから、ほんとうにコツコツと重ねてきた交流です。
今年も、早くも「田んぼオブザワールド」へ、どのようにして参加するか、話題になってきました。しかし、前後してやりたいこともいっぱいです。
(2015年3月30日記 おもろ童子)