第76回 天水の田んぼ
2023.6.1映像の持つ力
次々と孵化(うか)しています
カニグモ(蟹蜘蛛)の赤ちゃんが巣立ちました!
わたしが見たときは、小さな小さなクモが二匹、卵のうから出てゆきました。
すると、風が吹いてきました。あぁ巣立った早々に、この赤ちゃんクモは飛ばされてしまうの?。
心配をよそに、その小さなカニグモの赤ちゃんは、風に飛ばされるも、お腹から出した糸が、別の葉に絡まり着陸。とことこカボスの葉を移動してゆきました。
やれやれ、カニグモの赤ちゃんは、もう少し大きくなるまで、生まれたカボスの木で過ごすのかしら。
カボスの花は、咲くとあたりに芳香がただよいます。良い香り。1年に1回の楽しみです。
いっせいに咲いたカボスの花は次々と実をむすんでいます。
カボス花の香り、カニグモの親子にどう届いたのかしらネ。
カニグモの卵のうは、葉の縁に糸を張りながら内側に反らせ真ん中にできた空間につくられています。
角に開いた丸い窓から、クモの赤ちゃんは出てゆきました。
卵のうを守っていた母グモはすでに居なくなっていました。
さて、この蜘蛛は、体の色、お腹の班紋などの特徴からカニグモ科のハナグモのようです。
こちらは、うちの車で巣だってしまったカマキリの赤ちゃん。
生まれたてなのに、防衛本能は成体と一緒ですネ。カメラを近づけると、この威嚇ポーズ。
カニグモの赤ちゃんも、大きさは、ひと粒のビーズよりも小さい大きさなのに、背中にはうっすら親と同じ模様らしきものが見えます。
こちらは、うちの小さな森のある畑の定番、コガネグモの幼体。
だんだん黒色が濃くなりました。
コガネグモのメスの特徴、背中の黄色と黒の横縞模様が目立ちます。
孵化してから、何度、脱皮したのかな。
顕微鏡をスマホに取り付けることが出来たら、もっと生きものの不思議が観察ができるのになぁ。
種下ろしの始まり
さて、14年目を迎えた、自然農のお米づくり。
今年は、畑につくった小さな田んぼで、お米をつくります。
去年から大きさを倍に広げ、5種類のお米をばら蒔きし苗代の完成。
お陰様で、畑の一角に蒔いたお米を含め6種類すべての稲が発芽し生長しています。
今年は梅雨入りが早いようですね。
うちの小さな小さな田んぼは、天水ですから雨が頼り。
苗代をつくる種下ろしの五月に降る雨は大歓迎。
とわ言え、心配なことは、恒例になっている異常気象。
今年の五月は、早々から夏日が何度も発生し、日照りと、集中した大雨を繰り返していますネ。
お米の苗は生長の途中ですから、日照りが続くと枯れてしまい、大雨では稲が水没です。
やれやれ、田んぼが地割れしてきました。
今年も変わらず例年通りの天候であることが、何と貴いことでしょう。
(中川美帆)