第18回 江戸の完全有機経済と週末ノラしごと

2018.8.1
映像の持つ力

実はこれ、ベランダの冬越し金柑(キンカン)。新しい年を迎えても実が落ちない。気象庁から警報が発令された猛暑も乗り越し実っています。こんな健気な姿をみると慰められます。

・・・そうそう、こうして、一つの木に、一代目、二代目、三代目と、代々に渡り実を結ぶことから、名前がつけられたと言われる橙(だいだい)。金柑も橙と同じ縁起のよい果樹なのですね!!

〝代々家が途絶えることなく反映しますように〟お正月の注連縄飾りの橙に込めた願い、子孫繁栄。その願いを言葉だけでなく造形にし表現する。きっと年神様に届いてますよね?

金柑。白い花が咲いた後に、次々、実が結実しています。

 

自給の稲わらでつくる正月飾り

今年の楽しみのひとつ。自分で育てた稲の稲藁から正月飾りを作ること。でもこの猛暑。稲の成長にどう影響するのかしら。それより、朝6時から気温30度超え。わたしの体力が持つのかっ(>_<)?!

7月に入2度目の草取り。猛暑対策で現代の日よけ蓑、アルミメッシュを背負う。朝6時すぎ、文字通り、朝飯前の早朝に草取り開始。

稲は、ずいぶん分蘖(ぶんけつ)が進み背も伸びている!稲の隙間を抜い生える紀州スズメのヒエと見分けがつき、なんて、草取りがしやすいのでしょう!!。

畑と違い田んぼは水が入っているから空気が少し楽。でも腰をかがめ田に向かい疲れても座れないから、しんどイよー。だけど草取りをした後の田んぼを見つめると、ほんときれい。一粒のお米が、こんなに成長するなんて! 疲れは心地よいものになっていきますね。

 

ノラしごとは家でも続く・・69粒の梅

今年の畑で採れた梅は69粒。梅雨が明け、晴れ間を見つけて梅のベランダ干し。こんな乾物ネットを使うと場所をとらないからアパートやマンションでも便利。梅の甘酸っぱさが、ほのかに香る梅干しが出来上がりました!

 

こちらはベランダで田畑の寄せ植え。稲、シソ、ビーツ。料理で使わなかった傷んだ部分の山芋も埋めると・・・。今ではぐんぐん蔓を伸ばしています。稲は1本だけ植えると、分蘖(ぶんけつ)の様子が観察がしやすい!

 

 

マスカットベリーA。7月初旬から2週間経ち熟してきました。ブルーチーズと一緒にいただきましょう!

 

人口三千万、江戸の完全有機経済

今年から手伝いはじめた、週末だけのノラ仕事。土に向かっていると、わたしたちの先輩方が、この土地を何百年、何千年にも渡り、手を加え技術を磨き改良して残したこと。先代、万代まで、命が絶え間なく続くように、暮らしの中に込めた願いが、ほんの少しですが、しのばれる気がします。

総務省統計局調べ、平成30年7月1日の日本の総人口は1億2659万人。江戸時代の約300年は三千万人が完全有機経済で暮らしていたのですよね!。そして江戸の人口は100万人規模で世界最大の都市だった。

なんと!この日本は、三千万人が自然のエネルギーを利用し廃棄まで国内で賄う完全循環型社会を経験した土地だった!!!。その知恵に加え現在の技術を足したら、人口が江戸時代から4倍に増えた現代の日本でも循環型社会は可能でしょうか?。

エネルギー開発は島国の強みである海流を利用した発電もずいぶん研究が進んでいるようですね。課題は山積していますが、何より人口が4倍に増えたのだから、人の力も4倍ですよね?。(^-^)

そうそう、畑ではカラスが集まり何やら会議中。落花生は地中に向けて根っこのような、子房柄(しぼうへい)を伸ばしています。落花生の結実はもうすぐ。このままでは全部カラスに食べられてしまう。網掛けしないとー!!

(中川美帆)

 

遊びには、 アイヌ民族の生命観、 自然観が反映している。

8月27日(月)はまどまシアター・里山の恵み・伝統文化に出会う上映会。
7月に続きアイヌ特集。『沙流川アイヌ・ 子どもの遊び』(1978年51分)を上映します。

 ▶︎ 夏休み特別企画18歳未満・参加費無料。小学生以下は保護者の参加が必要です。

2018年 8月27日(月) 15:30~、18:30~(開場30分前、各回入替制)

[昼 ] 15:00開場・15:30上映開始~17:30終了
[夜 ] 18:00開場・18:30上映開始~20:30終了
上映後に懇談会を催します。ご都合の良い方 はぜひご参加下さい。

お申し込み、詳細はこちらをご覧ください。

上映会の詳細とお申し込みページ

《作品紹介》

『沙流川アイヌ・ 子どもの遊び』(1978年51分)
アイヌ民族が伝えてきた子どもの遊びは野山や川を舞台に展開する。 萱野茂さんが遊んだ子どもの遊びを、子どもたちに伝える。遊びには、アイヌ民族の生命観、 自然観が反映している。生活の技術を、遊びを通して子どもたちは学び、アイヌのことばと、 その中に含まれる意味を子どもたちは学んでいく。

*作品クレジット
『沙流川アイヌ・ 子どもの遊び』(1978年51分)(アイヌ無形文化伝承保存会企画、民族文化映像研究所制作)

映像の持つ力