第87回 釜飯仲間・おこげのお話
2016.2.28神奈川・緑の劇場
=ついに到達しました。神奈川野菜の食事会・第100回です。=
「はまどま」として、NORAの事務所を活用し、様々な企画と出会いを重ねてきましたが、神奈川野菜の食事会が100回目を重ねることができました。当日の様子は、別に掲載しています。ちかこちゃんの労作を、みんなが修正など加えて仕上げてくれました。
NORAの、里山に学び、里山を活かし、里山と暮らしをつなげるプロジェクトの拠点としての「はまどま」に集う仲間たち。
2016年の、このコラムは、そんな仲間たちからの便りをご紹介したいと思います。
「はまどま」という名前には、「土間」の意味も込められています。土間は、農家の作業の場、生産の場、接客の場、団欒の場、そして、内と外をつなぐ大事な空間。
横浜市南区という大都市の中にあって、里山の入り口となり、人の輪を築く様々なイベント、講座を企画、運営してくれる仲間たちです。
まずは、トップバッターとして、自称NORAアート部&胃袋担当の「かっちゃん」こと、勝野真美さんにお願いしました。
=「はまどま」は、「笑顔」と「美味しいね」を分かち合える場所=
『自家製大根とごまのキンピラ、鴨川のお米と葉山の黒米のちらし寿司、ふろふき大根(瀬谷区川口糀店の味噌のゆず味噌)、緑区十日市場佐藤農園さんのゴボウの漬物、ゆずこしょう、かぶとにんじんとれんこんのピクルス、橋本の志美津屋の酒饅頭、和風ロール白菜、庭のゆずの特製ゆずこしょう(糀入りです)、山形最上(もがみ)の蕨の一本漬け、鹿肉のロースト(自家製ポン酢ソース)、鶏のエスニック煮、サーモンケークサレ、モヤシのナムル、さつまあげ(チーズまき、えびあげ、しそまき、もやしあげ)、新治の畑の芋茎煮、スイートポテト風、和義さんのキャベツと長男さんのしょうがと東京のカブの葉の気仙沼の牡蠣ドレッシング和え、豚肉のコーラ煮(豚のロースブロック1キロ、コーラ700ml、醤油700ml)、島村さんのけんちん汁と中林さんの手打ちうどん、三好さんのシトラスのサングリア、プリンケーキ、リンゴケーキ、チーズケーキ、タルト』
2016年1月30日(土)。神奈川野菜の食事会が100回目を迎えた…とサラリと言ってみたが、その間には10年という月日が流れている。
私は最初、食べる側…お客様側で、毎回「本当に、なんて神奈川野菜って美味しいんだろう!」と舌鼓を打っていた。それがいつの間にか作る側に回り…100回目の記念すべき場に、しかも宴を企画するという楽しい大役を勝手に自分から名乗り出た。
元来の精神的出不精(行動は直感型なのですが…)、いつも三好さんにおんぶに抱っこな私ですが、これは自分から楽しまにゃ損、損!そんなに奇をてらった企画はせずに、まずは淡々と100回という時間をタイムトリップする旅に出た。
まずは食事会に来た方々に一言を書いてもらっていた何十枚もの色紙をひっくり返す。もうそこから泣けてきた(なんで?)。ずいぶんお会いしていないあの人の「美味しかった~!」の文字が笑顔とともに立体的に見えてくる。
当日のスライドショー用の写真のセレクトを朝から始めたら、いつの間にか夕方になっていた。
NORAがあって、はまどまがあって、生産者の皆さんがいて、三好さんがいて、1回1回に参加してくださる方がいて。
小さく重ねた100回が、振り返るとこんなに大きな宝物になるなんて。そして、当日、大和ビルの2階ホール(大勢の参加を予定した特設会場!)に集まってくださった皆さんと過ごした時間は、また今までとは全く違う、楽しき、美味しき時間となった。
上記はそのときのメニュー。今回は、皆さんからの持ち寄りとさせていただいた。そうしたら、どうだろう!この百花繚乱な献立!しかもほぼメニューがかぶっていない。
食べることは、食べ物と私が、場と時間を共有することだと思う。今、私が食べるものが、数か月後の私を作る。
第100回目の神奈川野菜の食事会に来てくれた人たちは、みんなみんな笑顔だった。お皿に美味しいおかずをてんこ盛りにしながら、たくさんおしゃべりした。
嬉しさや楽しさや自分のことを話しながらご飯を食べられる…これからこの時代の心を救うのは、「笑顔」と「美味しいね」を少しずつでも分かち合える場所が1つでもあることのような気がした。
(2016/2/28かっちゃん)
かっちゃん、ありがとうございます。
おいしい食べ物が四季折々にいっぱいいっぱい作られているのが神奈川。生粋の神奈川っ子ではないけれど、神奈川に縁あって、神奈川に根付いて生きていきたいと思ってきました。神奈川の、もちろん横浜の、農業や自然を大切にしようという人に出会うのはうれしいです。神奈川で生産される農畜産物、水産物、加工食品を、さらにおいしく楽しく暮らしに活かそうという皆さんの様子が、頻繁に報じられるようになりました。900万人以上が暮らす神奈川です。900万人以上が神奈川の生産者のサポーターになる、可能性があるわけです。
(2016/2/28 おもろ童子)