和歌山県高野町富貴暮らし

今日のできごと4

2010.12.28
和歌山県高野町富貴暮らし

ずっと、”祭り”のある生活にあこがれていました。祭りの経験と言うのは、子どもの頃一度お神輿をかついだことがあったなあ、というくらいです。一年に一度のハレの日で、この日のために一年の苦労があり皆と収穫を分かち合うということが、毎日の生活をも充実させるような、祭りとはそんなことなのかなと想像していました。

富貴・筒香では、一年の収穫を祝う祭りは10月にある秋祭りですが、私が驚いたのは秋祭り以外にも小さな祭りがたくさんあることです。こちらでは、しょっちゅう餅まきがあるのですが、私が知っている餅まきは、家を新築する棟上げの時にやるものだけだったので・・・、一体なんのことか最初はピンときませんでした。神様に関わる行事が多いということなのですね。ちなみに、餅を撒く量は私が参加した中で一番多かったのは約300キロ。前々日から準備をして、撒く時間は10分程。豪快です。

12月7日には、”山の神の祭り”がありました。山の神に感謝する日で、この日は山には入らず、製材等山に関する仕事は一切行わないとのことでした。山に作られた祠で、各自が自主的に餅まきをするそうです。この日は方々の祠で餅まきがあり、餅まきのはしごをします。わたしも3か所拾いに行きました。

富貴・筒香の皆さんにとっては当たり前のことなのですが、私の日常には今まで全くなかったことなのでとても新鮮で、そして私の祭りに対するあこがれの理由はこれだったのかなと思いました。それは常に自然や神様とともにあると感じる生活ということ。自分の力が及ばない何か大きなものが前提としてあり、それに感謝しながら学びながら生活すること・・・。