いしだのおじさんの田園都市生活
2011.10.31 第38回 雨の中で
雨の中の田植えは乙なものだ。 何度か経験した。 泥に手足を突っ込んで、田に這い蹲り、 ふと前に目をやると、 水面に雨粒が波紋を広げている。 苗代から広い田んぼに移された早苗たちも、 陽光よりも天水を浴 […]
2011.9.30 第37回 田園と都会
9月中旬に収穫した芋をいただきました。 サトイモとサツマイモ。 どちらも、掛け値なしにとても美味しかったです。 あの畑はいわゆる「重い土」です。 粘土質が強く、肥沃かつ水もちが良いというような意味です […]
2011.8.31 第36回 都会の夏
数日前の驟雨が季節の空気を変えた8月の終わり。 昼食に拙宅の隣の畑の野菜が並んだ。 ゴーヤーの天ぷら、ミョウガの味噌和え、ナスの煮浸しに大葉をあしらう。 きゅうり、にんじん、なすの糠漬け。 糠床には新 […]
2011.7.31 第35回 故郷を・・・
故郷を離れることになった。 転職、転居、である。 そう遠くへ行くわけではなく、 家も残していくので、 たびたび田園都市を訪れるつもりだ。 しかし、 生活の場ではなくなり、 「訪れる」場になるだろう。 […]
2011.7.1 第34回 故郷を耕す その3
彼は都会育ち。 小学3年生。 初めて田園都市を訪れた。 緑も多いが坂の多い町に面くらったようだ。 な~に谷っ戸ん田では、 谷戸の尾根から下る道に驚く。 初対面の人たちにキンチョウする。 (なんだよ。俺 […]
2011.5.31 第33回 故郷を耕す その2
蕗の薹で春の訪れを確かめる。 竹の子を掘るのは、仲間と汗を流した竹林。 キンランは草刈りと落ち葉はきのご褒美。 田植え後の宵、カエルの合唱。 ホタルは夏の労働への序章。 田に這いつくばる草取りだって、 […]
2011.4.25 第32回 故郷を耕す
「放射能がやってきても、青葉区で耕し続けるか」 と、問われた。 「青葉区は私の故郷です」 と、応じた。 4月の始め、有機農業関係者などが集まった会合のあと、 (『有機農業の技術と考え方』) いつものよ […]
2011.3.31 第31回 新しい田園都市生活
グリーンが雑誌「田園都市生活」に載った。 Vol40春号。23ページ。 青葉台10新発見、という記事で、 見開きのほとんどは、無農薬青葉米、 と、はやし農園が紹介され、 グリーンはさしみのつまくらい。 […]
2011.2.28 第30回 野菜の味
春を迎える頃となり、 次の春夏秋冬のことを考え、 我が社のスタッフもアレコレ話をしている。 いい野菜を作りたい。 作る過程を仲間たちと楽しみたい。 その野菜が「売れる」 と、いうか、誰かから必要とされ […]
2011.2.1 第29回 農薬は絶対的な悪か
化学肥料や農薬を使わずに米や野菜ができたら、 それはスバラシイことだと思う。 「有機栽培」というやつだ。 化学肥料や農薬は自然のものではない。 それを土や植物や虫などにまくのは、 やはり基本的にはよろ […]
2010.12.28 第28回 父の昆虫標本
父の昆虫標本が7箱ほど家の押入れに入っていた。 ピンで串刺しになった虫の何割かは傷んで首や足がもげているし、 そもそも古い標本に価値などないと思っていたので、 どうやって処分しようかと思案していた。 […]
2010.12.1 第27回 野菜工場
水耕栽培という技術がある。 ハウス内に養液の流れるベッドを作り、 そこで野菜などを栽培する。 トマトやイチゴは土の地面の代わりに水槽がある感じ、 ロックウールで定植し溶液のなかを根が這う。 葉物などは […]