08月31日 (木)|久しぶりに、三好さんの『れくいえむ』朗読を聞いた。

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2017年8月26日(土)

久しぶりに、三好さんの朗読を聞いた。

私は一度、7時間ぶっ通しで
この『れくいえむ』の朗読を聞いたことがある。
途中、休みを入れたが、感覚的にぶっ通しで聞いたということに
記憶上ではそうなっている。
それほど、三好さんの朗読が、『れくいえむ』の内容が
衝撃的だったのだ。

三好さんはもと俳優である。
だから朗読が上手いというのは当然と思いがちだが
その下地の深さが違うのだということを、最近知った。

ただ、読むだけではない。
三好さんには師匠がいらして、今の三好さんの演者としての姿は
その師匠あってこそ、基礎があってこそだと
先日初めて聞いたのだ。

自分のためならば
いくらでも好き勝手に演じればいいのだ。
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結局、何かを表現するということは
自分に返ってくるということだ。
それは目の前の観客を見れば
一目瞭然だ。
劇場の空気感を見れば
それが求められてのものなのか
それか
我の勢いのみで
空間の流れをぶつ切りにして
さぁどうだと言わんばかりに差し出すだけの演技なのか

美味しそうな料理があって
それが拘った食材で、丁寧に作られたものなのか
箸を付けてみれば、蝋細工だったりして。

三好さんのそれは
三好さんの生きてきた
深い深い時間の層と
「緑の劇場」という
土と生きてきた生産者の生んだ野菜とともに歩んできた
道のりとが重なり
リアルにはまどまが脳内で焦土になるのだ。

舞台が蒔田近辺ということも相まって
少女2人が交わす日記の文字が
幼く短い大切な時間が
戦争によって蝕まれていく様が
前回、朗読を聞いたときより
遥かにリアルに聞こえてくる。

それは、日本が、世界が
戦争という道に染まりつつある今を
じわじわと背後から実感し始めたからだろうか。

三好さんは今後もこの『れくいえむ』を3部に分け
10月~12月まではまどまにて朗読する。
(10月は28日(土)19:00~21:30)

日本の、神奈川の、横浜の、蒔田の、宿町の、はまどまで
これからも三好さんは朗読で反戦運動を続けていく。
今はもう戦後ではない。
「戦前」なのだと言った人がいる。

でも
もう人の歴史の中に
戦争の文字を刻んではならない。

(かっちゃん)