05月01日 (月)|森ボラ体験会 in 鯉ケ久保ふれあいの樹林_レポート
鯉ヶ久保ふれあいの樹林は、泉区に特徴的な起伏の少ない
なだらかな地形にあるコナラ・クヌギを主とする明るい森です。
メジロやウグイスなどの鳥たちを見かけることができます。
この森では、森づくり活動団体「鯉ヶ久保ふれあいの樹林愛護会」が、
林床を適切に管理していることで、貴重な動植物が生息し保全されています。
今回は、キンラン、ヤマユリが生育する環境づくりを目標とする樹林内で
キンラン、ギンランの発生数調査のお手伝いを行いました。
~活動概要~~~~~~~~~~~~~~~~~~
日 時:令和5年4月29日(土)9:00~12:00
場 所:鯉ケ久保ふれあいの樹林(横浜市泉区)
現地団体:鯉ヶ久保ふれあいの樹林愛護会
参 加 者:ボランティア14名、横浜市みどりアップ推進課5名、スタッフ5名(NORA)
作 業:キンラン、ギンランの発生数調査
活動の様子です。
スタッフによる現地安全確認。現地の状況、足下・上空の危険がないか確認します。
市営地下鉄ブルーライン線「踊場駅」に集合。徒歩で鯉ケ久保ふれあいの樹林へ向かいます。
現地に到着、剪定バサミやビブス等身支度を整えます。
今回は作業をほとんど行いませんが強風による落枝の危険があるためヘルメットも装着します。
開会式では活動趣旨の説明と愛護会会長より活動の様子をうかがいました。
愛護会より今回調査するキンラン・ギンランの説明、作業リーダーよりKY(危険予知)活動、
いよいよ、2班にわかれ各エリアで作業開始です
鯉ケ久保ふれあいの樹林では貴重な植物の生育エリアを柵で囲い保護しています。
愛護会では、キンランやヤマユリが生育できる環境づくりを目標に
10年前からキンラン・ギンランの発生数を調査してきました。
それにより対象植物の生育環境や樹林伐採等の影響を把握し今後の管理計画の見直し等を行います。
キンラン。春に明るい黄色の花をつけるラン。明るい樹林内の環境を好みます。神奈川県では準絶滅危惧種に指定されています。
ギンラン。キンランより小さく白い花をつけます。キンランよりやや暗い環境を好みます。
調査開始。先ずは林床をよく観察して今年芽が出た株に支柱を立てます。
今年発見した株は赤色の印、昨年の株は印なしと区別する事で、昨年に比べどれだけ増えたかを確認します
愛護会の皆さんに教えていただきながら作業。
小さな芽をうっかり踏んでしまわないように、また、キンラン・ギンランの芽はホウチャクソウとよく似ているので注意して観察します
支柱を立て終えたら次は集計です。
鯉ケ久保ふれあいの樹林では、今年の株には赤、昨年の株は白と支柱にそれぞれ荷札を一旦取り付けそれを回収して数えることで、重複や数え間違いを防いでいます
回収した荷札を数えます。
集計の結果、1班:昨年の株(白)45、今年の株(赤)44。別エリア:昨年の株(白)18、今年の株(赤)6。
2班:昨年の株(白)43、今年の株(赤)32。(キンラン・ギンランの区別はせずに集計)
それぞれ株が増えている事が確認できました。
最後に、株の周囲のアズマネザサを前提バサミで取り除き株の生育を促します
活動後半は愛護会の皆さんに樹林内を案内していただきました。
20年間の森の変化をパネルを用いて説明。
保護していたヤマユリの株ですが花が咲く前に頂部がもぎ取られてしまっています
ウグイスの生息場所としてササ藪を一部残しています
台風で木が倒れたことによりギャップ(森を覆っていた高木がなくなりスポット的に光が差し込む事)ができています。それにより乾燥化等の環境の変化が予想されます
20~30年後を見据え、実生のコナラの幼木を育てています
最後に愛護会会長にお礼を伝え終了です
道具の片付け、アンケートを記入し解散になります
森づくりボランティア体験会へのご参加ありがとうございました。
鯉ヶ久保ふれあいの樹林愛護会の皆様のご協力に感謝いたします。