09月26日 (月)|里地里山入門講座 第1回 報告

『里地里山入門講座~寺家のサスティナブルな暮らしに学ぶ』
(主催:横浜市環境創造局農政推進課  運営:NORA)

横浜市青葉区の寺家ふるさと村は、
雑木林の丘に挟まれた「谷戸田」と呼ばれる細長く伸びた水田やため池がある
昔ながらの横浜の田園風景が色濃く残る地域です。
寺家町の地域農業の振興と自然環境の保全をあわせた「ふるさと村づくり」が行われています。

寺家ふるさと村で里地里山について学ぶ4回シリーズの講座の第1回を開催しました。

—- 概 要 —————————-
日 時:令和4年9月23日(金祝)9:30~12:00
場 所:寺家ふるさと村 四季の家(横浜市青葉区)
参 加:受講生17名、横浜市農政推進課3名、スタッフ4名(NORA)
内 容:里地里山を知る~講義・観察会
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当日の様子です。


寺家ふるさと村の谷戸田はすっかり黄金色。いくつかの田んぼは稲刈りが済みはざかけが架かっています。


本日の講座は「四季の家」で開催。


「里地里山」は普段聞きなれない言葉ですが、
暮らしと密接に結びついていた山林を指す狭義の「里山」に対し、
田んぼ・小川・集落等二次的環境全体を含めた広義の「里山」を指しています。


「むかしむかしあるところに…おじいさんはやまへしばかりに…」
この「しば」は何を指しているかを考えるところから
人々の暮らしと「やま=手の入った樹林」の関係を学びました。


里山が果たす機能、循環のしくみ、身近な生きものを育む環境、多面的機能、市民の関わり方等を学びました。


輪になって自己紹介タイム


後半は屋外で観察会を行いました。


横浜市内は田んぼ自体が失われつつあり、特に谷戸田の田んぼは手がかかるため放棄される傾向にあります。
景観だけでなくそこに住む生きもの、文化や技術も失われてしまいます。


横浜市ではカシノナガキクイムシを原因とした「ナラ枯れ」の被害が拡がり、
かつて行われていた雑木林の広葉樹を伐採して若返らせるサイクルが途絶えて大径木となった古いコナラ等が枯れてきています。



熊野神社鳥居の前でお参り。横浜市内では寺家町より南では見られないモミの大木は、寺家ふるさと村のシンボルツリーです。


田んぼの土手では、季節にあわせ過度にやりすぎない草刈りを行う事で身近な植物を観察できます。


小さく白い花が可憐なシロバナサクラタデ。


クズは繁殖し過ぎて厄介者扱いされますが、根からは葛粉、葉からは繊維等と古くから利用されてきた植物です。
葉を上手に叩いて破裂音を楽しむ遊びも。


30分の散策後、四季の家に戻って次回準備するもの等を確認、アンケート記入で第1回は終了です。
ご参加いただいた皆さま、お疲れさまでした。

次回第2回は、10月16日(日)稲刈り体験です。