01月30日 (日)|森ボラ体験会(経験者限定) in 上川井市民の森 第4回_報告

上川井市民の森は、瀬谷市民の森と追分市民の森に接するスギ、ヒノキなどの針葉樹を主体とした森で、林内にはせせらぎや湿地なども見られます。
この森は活動する市民ボランティア団体がないため、林内には夏に育った下草や常緑樹が侵入し風通しの悪い暗い森になりつつあります。

森づくり活動では、10 年から20 年先の森の姿を見据え、季節に対応した保全活動を計画的に行う必要があります。
森ボラ体験会「継続編」は、過去に3回以上体験会に参加経験のある森づくりボランティアを対象に、年間を通して一つの森に関わることで
森づくりの知識や技術のスキルアップを行っていただくことを一つの目標として開催しています。

今回は、4回シリーズの第4回です。
~活動概要~~~~~~~~~~~~~~~~~~
日  時:令和4年1月29日(土)9:00~12:00
場  所:上川井市民の森(横浜市旭区)
参 加 者:ボランティア8名、スタッフ4名(NORA)
作  業:ロープを用いた中高木の伐採、枝払い、搬出

活動の様子です。


「継続編」は現地集合。使用する道具等の準備を各自で済ませます。


上空が開いていて落枝などの危険がない場所に荷物置き場を確保します。


オリエンテーションで本日の作業内容を確認。
これまで、明るい森を目指して第1・2回は下刈り、第3回はロープを用いて安全に伐木する方法を学び細い常緑樹の伐採を体験しました。第4回の本日は前回より太い常緑樹を伐採します。


作業前にKY活動(危険予知)を行い、頭上落枝の危険性などを共有。


2班に分かれそれぞれのエリアで作業開始。
倒す木や周囲をよく観察し倒す方向を検討してから、倒す木の高い位置にロープを固定します。


ロープの先を滑車を用いて120°程の角度をつけて折り返します。
これにより、距離をとりながら安全な方向に倒す事ができます。


切り倒す方向に受口を反対側に追口を入れます。
受口と追口の間(ツル)を残す事で、すぐに倒れずに倒す方向をコントロールする事ができます。


目標とする位置に倒すため、地面と水平にノコギリの刃を入れます。
斜面地では水平がわかりにくいため水平器でチェック。


伐った方の合図を受けロープを引く事で、木が倒れるきっかけを作ります。


チーム全員で切口を確認。狙った通りに切れたでしょうか?


倒した木は、枝払い、玉切りをして搬出します。


別の班はもう少し太い常緑樹の伐採に挑戦です。
ピンクリボンでマーキングした奥の木を目標位置(手前のピンク印)へ倒します。


先の班と同様に、倒す木の高い位置にロープを固定します。


滑車を用いて90~120°の角度をつけて折り返します。
樹高が高いので充分に距離をとります。


受口の位置を確認しながらノコギリの刃をあてます。


伐倒する前に別班にも声掛けし安全を確認します。
園路近くの作業のため通行する来園者がいないか安全に充分に配慮します。


伐倒。ズシーンと重量感のある音が響きます。


この日一番きれいな切口です!地面と水平に受口と追口の端が並行でキチンとツルが残っています。



作業前(上)と作業後(下)の変化。林内が明るくなりました。



作業前(上)と作業後(下)の変化。林床の倒木も整理されました。


全員で作業後の森の様子を確認します。樹高の高い常緑樹を切ることで上空に空間ができました。


閉会式では「森の変化が感じられて楽しかった」「もっと森の活動の技術を身に着けたい」等全員で感想を共有しました。



「継続編」第1回(7月17日実施)作業前(上)と第4回(今回)作業後(下)の変化の様子です。
皆さんの作業のお陰で、季節の違いはありますが、特に園路沿いは見違えるように明るく見通し良くなりました。


刃物の手入れをして活動終了です。
皆さま、「継続編」4回の活動大変お疲れさまでした。

【横浜市受託事業】森づくりボランティア体験会 | 報告