12月18日 (土)|森ボラ体験会(経験者限定) in 上川井市民の森 第3回_報告

上川井市民の森は、瀬谷市民の森と追分市民の森に接するスギ、ヒノキなどの針葉樹を主体とした森で、林内にはせせらぎや湿地なども見られます。
この森は活動する市民ボランティア団体がないため、林内には夏に育った下草や常緑樹が侵入し風通しの悪い暗い森になりつつあります。

森づくり活動では、10 年から20 年先の森の姿を見据え、季節に対応した保全活動を計画的に行う必要があります。
森ボラ体験会「継続編」は、過去に3回以上体験会に参加経験のある森づくりボランティアを対象に、年間を通して一つの森に関わることで
森づくりの知識や技術のスキルアップを行っていただくことを一つの目標として開催しています。

今回は、4回シリーズの第3回です。
~活動概要~~~~~~~~~~~~~~~~~~
日  時:令和3年12月18日(土)9:00~12:00
場  所:上川井市民の森(横浜市旭区)
参 加 者:ボランティア8名、横浜市インタープリター養成講座スタッフ3名、横浜市みどりアップ推進課3名、スタッフ4名(NORA)
作  業:落枝の搬出、伐倒木の集積、ロープを用いた中低木の伐採、枝払い、搬出

活動の様子です。


「継続編」は現地集合。身支度準備も皆さん手馴れています。


荷物置き場確保も体験の一部です。作業場所から人の目が行き届き、上空が開いていて落枝などの危険がない場所を選びました。


オリエンテーションで前回までの振り返りと本日の作業を確認。


今回の体験会は、横浜市みどりアップ推進課主催事業「インタープリター養成講座」研修を一部兼ねて実施されました。


資料を用いて森づくり活動を行う目的を解説(インタープリター養成講座)


資料を用いて活動中に潜む危険について解説(インタープリター養成講座)


KY活動(危険予知)を行ってから作業へ。


準備運動で冷えた身体を温めてから作業開始です。


先ずは落枝を搬出して作業場所の足場を整理します。


前回体験会で意見が出された園路から見える倒木を整理し景観に配慮する作業を行います。


比較的軽い材はトングを用いて2人で運びます。


重い材は引き摺って運びます。スリングロープを使う事で材から距離をとり万一の事故を防ぐことにつながります。


予定より早く作業が進み、30分程の作業できれいに整理されました。(上:作業前、下:作業後)


休憩時に資料を用いて森が果たす役割を解説(インタープリター養成講座)


作業後半は、明るい落葉広葉樹林にするために中低木の常緑樹を伐採。
前回伐採した常緑時より太い木の伐採に挑戦します。また、今回はロープを用いて安全に伐倒する仕組みを学びます。


倒す木をよく観察し倒す方向を検討します。谷側は滑り落ちる危険があるため等高線方向へ倒します。


倒す木の高い位置にロープを固定します。


ロープの先を、滑車を用いて120°程の角度をつけて折り返します。


これにより、距離をとりながら安全な方向に倒す事ができます。


木を切る時、先ず倒す方向に水平に切れ目を入れ(受口)、次に反対側から切れ目(追口)を入れ、ツルを残す事で倒す方向をコントロールする事ができます。


切る方の合図を受けてロープを引き安全な方向に倒します。


倒した木は、枝払い、玉切りをして搬出します。


斜面地の搬出作業は重労働です。


常緑樹を伐採することで見通し良く明るい林内になりました。(上:作業前、下:作業後)


前回行ったコナラに撒きついたキヅタの根元を切る作業の成果として、上空のツタが枯れているのを今回確認できました。


前回確認した斜面下谷のウバユリの実がはじけていました。発芽率が低いため人の手で種子を撒きます。


作業後の感想を共有し次回の予定を確認して活動終了です。


道具の手入れも念入りに行います。
参加者の皆さまお疲れさまでした。