雨の日も里山三昧

2025.7.1 第129回 『摩文仁 mabuni』(監督:新田義貴)
『摩文仁 mabuni』(監督:新田義貴、2025年、97分) 都内公開初日、6/21[土]の初回に、渋谷のシアターイメージフォーラムで観てきた。 さまざまな立場にとって、それぞれの「摩文仁」があり、 […]
2025.6.1 第128回 福永真弓・松村正治編『答えのない人と自然のあいだ』
福永真弓・松村正治編『答えのない人と自然のあいだ―「自然保護」以後の環境社会学』(2025年、新泉社) 5月下旬、私が編集・執筆に関わった新刊が、ようやくできあがりました。 2023年4月から刊行され […]
2025.5.1 第127回 岡田航『里山と地域社会の環境史』
岡田航『里山と地域社会の環境史―多摩ニュータウンにおける社会変動と〈根ざしなおし〉』新曜社 本書は、東京の郊外、多摩丘陵の一角に位置する八王子市堀之内地区の環境史であり、この小さな地域社会の歴史分析を […]
2025.4.1 寄り道73 構えないでいられるコミュニティとのフラットな関係
2020年代初め、新型コロナウイルス感染症が拡大し、人びとはステイホームやリモートワークを体験した。その後、コロナ以前の仕事や暮らしが戻ってきたが、コロナ禍をきっかけに移住や二拠点居住を始めたり、社会 […]
2025.3.1 寄り道72 生きた事実を確かなことに
2023年夏に母、秋にいとこ、2024年冬に義母、夏に伯父、そして先月、伯母が亡くなった。 伯母が亡くなったことは、弟からのメールで知った。 昨年夏から、私が父の通院に付き添っていることもあって、京都 […]
2025.2.1 第126回 ジョアン・C・トロント『ケアするのは誰か?』
ジョアン・C・トロント『ケアするのは誰か?:新しい民主主義のかたちへ』(2020年、白澤社) 本書は、フェミニズム政治理論を専門とするトロントの講演録である。 比較的薄い本なので、重厚な議論を期待する […]
2025.1.1 寄り道71 会員参加の場としてのメルマガ
2025年元日配信の「里山と暮らしをつなぐメールマガジン」が、記念すべき200号となった。 2008年6月に創刊号を配信して以降、今年で18年目に突入したことになる。 この機会に、創刊号がどのような内 […]
2024.12.1 第125回 菊谷和宏『「社会」の底には何があるか』
菊谷和宏『「社会」の底には何があるか―底の抜けた国で〈私〉を生きるために』(2024年、講談社) 先月の兵庫県知事選の結果を見て、いろいろな人が「社会の底が抜けた」とSNS上でつぶやいた。 しかし、私 […]
2024.11.1 第124回 宮垣元『NPOとは何か』
宮垣元『NPOとは何か』(2024年、中央公論新社) 本書は、NPOに関する新書サイズの基本書という位置づけになるだろう。 特に日本のNPOについて、知っておきたいことや考えるべき論点などが、コンパク […]
2024.10.1 第123回 『家族の食卓』[改訂版]
石澤春美・水野令子『家族の食卓』[改訂版](2024年、野兎舎) 私は大学専任教員を辞めた2020年から、カネミ油症被害者支援センター(YSC)で運営委員を務めている。 カネミ油症事件とは、1968年 […]
2024.9.1 第122回 全国雑木林会議編『現代雑木林事典』
全国雑木林会議編『現代雑木林事典』(2001年、百水社) 2か月前の7月1日、中川重年さん(以下、ジュウネンさん)が亡くなった。 ジュウネンさんは、故・重松敏則さんと合わせて「西の重松、東の中川」と言 […]
2024.8.1 寄り道70 多様性のある社会が生物多様性を高める
先月7月6日(土)、環境3学会合同シンポジウム「Nature Positive 実現に向けた方策の検討」(環境法政策学会、環境経済政策学会、環境社会学会)が開催され、私は環境社会学会の会員として短い講 […]