03月06日 (金)|2009.3.06 神奈川野菜の食事会 vol.25+特別企画
横浜に3軒しかない、という「肉問屋」の一軒が「はまどま」のご近所にあるおかげで、!新鮮なモツが手に入る。おいしいモツ煮が食べられる!大正8年生まれの貴代さんは今年90歳だけれども、かつては毎日のようにご主人が大好きだったモツを煮てきた、その、おいしいモツ煮の極意を教わりながら、「はまどま」のある横浜市南区蒔田界隈の昔の様子もうががってしまおう、というのが、今回の企画。
だけれど、貴代さんは夜が早い。食事会に出かけてくるのは難しい。ならば、特別企画をやってしまえと3月1日、日曜日の朝からモツ煮を「はまどま」で作ることになりました。今回の食事会は2日間にわたり、のべ30名の参加となりました。
新鮮なモツを20分煮て、よく水で流し、再びあたらしい水から、今度は生姜のスライスを加えて約2時間コトコトと煮込みます。その間に、昔の横浜の様子、蒔田界隈の様子を伺い、また、他のメンバーで野菜を使ったおかずをつくりました。
いよいよ、貴代さんが煮え具合を確かめて、味噌を加え、お酒を加え、味をととのえて完成です。
貴代さんは、会員の大叔母様。昔の写真を見るとすごい美人だったと。いえいえ、いまでも、肌つやも良く、言葉も明瞭、私たちに手順を指示するときにはしゃきっと厳しい目線です。すてきな、魅力的な女性です。
貴代さんが、姉夫婦を頼って甲府から初めて横浜へ来たのは十九歳。桜木町の駅前からタクシーに乗ってくるように義兄にいわれていたけれど、「60銭払ってはダメだ。50銭で乗って来い。」といわれ、運転手に「50銭しか持っていないからこれで行ってほしい」と交渉を成功させたのが、横浜の最初の日の話。その後の明るく元気な貴代さんの横浜生活が始まるのでした。
貴代さんには、もっともっとお話を聞かせていただきたい。甲府仕込みの「ほうとう」を、今度いつか教えていただくことにしました。
3月5日、木曜日は定例の食事会。今度も4名が初参加です。朗読は、貴代さんの話をまとめてオリジナルで、なんて意気込んではみたけれどお粗末様でした。
それでも、食事会が始まってから書き加えた原稿を ブッツケ本番で楽しく朗読。
神奈川野菜の食事会は、毎回がはじめまして、毎回が嬉しい再会、毎回が新しいことへのチャレンジ、そして毎回、寂しいお別れ・・引越しとか、長期の「留学」とか。
いつの間にか、「はまどま」は、みんなの「ふるさと」のようでもあり。
日頃から交流のできる、心のつながりのある生産者の野菜をみんなで食べる。「はまどま」に、早く到着したら、楽しみながら料理をつくります。8時すぎ、9時過ぎ、閉会直前10時前でも、残業を終わらせて、自分の仕事を途中にして、「はまどま」に駆けつけてくる人たち。「どうしても参加できない!」と悲痛な叫び声が聞こえるようなメールも着信します。
だだ、一緒に同じ釜の飯を食う・・・。それが、みんなの心に何かを生んでいるのです。始めたころには思いもよらない展開の、近頃の食事会。また、みんなと、あなたと、顔を合わせることがこんなに嬉しいとは!
(ゆたぽん)