10月08日 (木)|NORAサロン「生産者と利用者のコミュニケーションを再び」

NORA設立20周年記念シリーズNORAサロン
「食の生産者と利用者のコミュニケーションを再び~未来のために何ができるのか、何をしたいのか?」

近年の農業・食糧をめぐる状況には、暗い話、厳しい話はいくらでもあります。
まず、そのことに触れないわけにはいきません。

そうしたなかで、これまで頑張って頑張ってきた生産者や利用者たちは、いま何を考えているのでしょうか?
どこに幸せ、喜び、やりがいを感じているのでしょうか?

今回のサロンでは、小田原の生産者・小澤和義さんと、長年付き合いのある理事の三好豊との対談を中心に進めます。

楽しい話、嬉しい話をなるべくしたいと思っています。
参加者のみなさんとともに、これから10年先を見通して、明るい話を未来につなげる場をつくりたいと考えています。

日 時

2020年10月8日(木)19:00~21:00 ※開場18:30

場 所

はまどま(横浜市南区宿町2-40 大和ビル119)

内 容

  • 19:00 開会、対談者の自己紹介
  • 19:10 生産者としての思いや考え|「農業をやってきて、楽しいと思えたこと」「農業を継ぐこと、農家を継ぐこと」「都市の住民と共に農業を育てていくこと」「若い世代への思い」「息子にバトンを渡した後にやりたいこと」など
  • 20:30 参加者からの質疑応答
  • 21:00 閉会

対談者

ゲスト:小澤和義さん(小田原の生産者)

ホスト:三好豊(NORA理事、神奈川・緑の劇場)

ゲストプロフィール

1948年、小田原市小竹(おだけ)の米作・玉ねぎ農家の長男として生まれた。
和義さんが生まれたとき、父は鍬を手に山に向かい開墾を始め、みかんの苗を植えた。みかんは、人間同様に20年ほどで盛りを迎える。成長した和義さんは父親と開墾を続け、みかんの木を増やしていった。
しかし、1968年頃をピークに、みかんの価格は暴落した。
その頃、和義さんは小田原農民組合に入り、県内外の生活協同組合との取り引きに参加した。任意団体「生産者と消費者が手をつなぐ会」(以下、「手をつなぐ会」)との関わりも始まった。

やがて、「毎日、作物に足音をきかせてやるんだ。」と、みかん山に通い続けてきた父から、経営の中心を引き継ぐ時代になった。
和義さんは、経営作物の大幅な変更を決断した。みかん山のみかんを伐採して、野菜畑にしたのだ。父親は、みかん山に背を向けて暮らす日々が続いたという。

野菜の主な出荷先となった「手をつなぐ会」には独自の出荷基準・価格政策があったので、市場の野菜価格が高騰している時でも、和義さんは廉価(安定価格)で出荷した。
当初その様子は、近隣生産者はもちろん、家族にさえも理解されなかったという。
ところが、「手をつなぐ会」の交流行事で地域の生産者の畑を借りてキャンプファイヤーを催す機会があり、地域の約30軒近くの生産者宅に参加家族がホームステイすることになり、和義さん宅でも3家族を受け入れることになった。野菜の利用者たちが示す和義さんへの感謝の思いや話し合いの様子を見た家族は、以後、「手をつなぐ会」への出荷について理解するようになったという。

1980年代まで、「神奈川に農業はいらない、神奈川の農業に未来は無い」とされ、農地は次々と開発されて消えていった。
農民組合神奈川県連合会(小田原農民組合も加盟)では、きわめて少数となった農業継続を希望する生産者の農地を守る戦略として、ごね得狙いと非難される開発反対運動を展開せずに、開発計画の中に農地を残すように要請する運動を始めた。
その代表的な開発地である「グリーンテク中井」では、今でも有機栽培農地をはじめとした広々とした農地を見ることができる。

やがて、小竹の山にも大規模な開発計画が持ち上がった。和義さんをはじめ7名の生産者は、農業の継続を希望し、「神奈川方式」と言われるようになった農地を残す運動を始めた。
地域の住民に対して、身近に農業がある魅力を感じてもらいたいと直売所の運営も始めた。そのお店に「母ちゃんの店」と名付けた。
県内各地にJAによる大型直売所ができるようになったのは、それ以後のことである。

1991年、バブル経済は崩壊した。
開発計画は投げ出され、荒廃地となって現在に至る。
数々の経験を重ねた和義さんは、「手をつなぐ会」を代表する生産者の一人となった。
この間、産直運動の魅力を高めていこうと志を同じくした横浜や伊勢原の生産者が、若くして逝ってしまったことは痛恨の出来事であった。
それでも、現在、和義さんは会長を担いながら、厳しい状況でも前向きな提言を発信していこうとしている。

和義さんは、「NORA野菜市」で扱う野菜の中核生産者であり、かつては「NORAの野良仕事」を受け入れ、毎月のようにNORAの仲間たちが和義さんの畑で農作業に汗を流した。
また、横浜の土間という意味での「はまどま」の命名は、和義さんの提案による。

参加費

NORA会員500円/一般1,000円

定員

室内9名

※オンラインでの参加も可能です。ご希望の方は、お申込みの際、メッセージにオンライン参加希望の旨をご記入ください。

お申込み

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      5. 新型コロナウイルス感染陽性者されたものとの濃厚接触がある場合
      6. 同居家族や身近な知人に感染が疑われる方がいる場合
      7. 過去14日以内に政府から入国制限、入国後の観察期間を必要とされている国、地域等への渡航又は当該在住者との濃厚接触がある場合

    「新型コロナウイルス感染拡大防止対策を踏まえた活動再開に向けて」をご一読ください。

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