ツシマヤマネコは生き残れるか

2009.10.30
ひねもす里山/NORA雑感

今日は、日本大学の藤沢キャンパスにある生物資源科学部博物館へ行き、講演会を聞いてきました。10/24~11/28に企画展「ツシマヤマネコは生き残れるか―ツシマヤマネコを取り巻く環境と人間活動」が開催しているので、それにあわせて設けた講演会でした。スピーカーは、対馬市職員(元環境省アクティブレンジャー)の前田剛君と、日大生物資源科学部の糸長浩司先生でした。2人とも以前から付き合いのある方です。今回は、いつも対馬へ行くときに泊めてもらっている前田君が来るというので、あらためて講演という形式で話を聞いてみたいと思って出かけました。

前田君は、「とらやまのすむ島―ツシマヤマネコ保護の最前線」と題して、ツシマヤマネコ(「とらやま」は対馬での呼称)の特徴、個体数が減少している理由、保護活動の現状、今後の取り組みの方向性を、丁寧に語ってくれました。一方、糸長先生は、「人と自然が生き続けられる地域再生―ヤマネコ・コウノトリとの共生再生」と題し、対馬におけるツシマヤマネコ、豊岡におけるコウノトリなどの事例をもとに、地域再生のポイントを説明されました。2人の講演を続けて聞いてみると、やはり現場で人間関係を作りながら、野生動物と共生できる地域づくりに奔走している前田君の方が、説得力があったように思います。もちろん、現場から遠い研究者に求められる役割もあるでしょうが、それをどう自覚して調査研究に取り組むのか、私が考えなければいけない課題です。

この講演会には、糸長先生の教え子で、やはり以前から付き合いのある方や、対馬でお世話になっている環境省の方などとも久しぶりに会えたことを喜び合いました。つい財布の紐が緩み、前田君もメンバーの1人になっている「佐護ヤマネコ稲作研究会」(※佐護は対馬の地名)の「対馬の自然を守る 佐護ツシマヤマネコ米」を5kgを買って帰りました。
→「M君のヤマネコ米づくり
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(M_M)

ひねもす里山/NORA雑感