伝説のタマ生協に迫る

2010.2.10
ひねもす里山/NORA雑感

どこかに書きましたが、今年度から多摩ニュータウンの歴史を掘り起こすプロジェクトを始めました。同僚の先生2人と私との共同研究で、私は特にニュータウン開発当初の女性による社会運動に興味を持って取り組んでいます。調査を始めるとすぐに、タマ消費生活共同組合(略称:タマ生協)という団体が、かつて重要な働きをしていたことがわかりました。そして、そのリーダー的な存在だったYさんと連絡を取り、調査の趣旨を説明したところ、ご協力いただけるというお返事がありました。そこで、昨年から日程を調整していたのですが、なかなか予定が合わず、ようやく今日になって同僚の2人とともにご自宅へお邪魔することができました。
さて、私たちは約束の14時に、永山駅から徒歩3分くらいにあるコーポラティブハウスの一室へうかがいました。玄関に通されると、部屋の中は何やら慌しい様子。私たちの調査のために、Yさんはかつての同志を集めてくださったのです。初めて顔を合わせる機会だったので、まずはご挨拶でもと思っていたのですが、話をうかがい始めると、あたかも学生の同窓会のように、どんどん話が盛り上がり、あっちへこっちへと広がります。交通が不便なのに夜になるとバスがすぐになくなるからと、夜遅くまで運行させるようにバス会社に働きかけたり、商店街がなくて日用品を買うのも事欠くからと生協運動を始めてみたり、図書館がなくて子どもに読ませる本がないからと文庫活動を始めてみたり、保育園がないからとマンションの一室で子どもの預かり合い(自主保育)をしてみたりと、公害が心配される道路開発が計画されているからと大気汚染の状況を調査し、反対運動を展開したりと、市民活動の展覧会のようです。ニュータウンの開発当初は、インフラがほとんど整備されていなかったので、必要なサービスは市民が創り出すという文化があったのです。話を聞いているだけでワクワクし、とても前向きな気持ちになれました。
話が縦横無尽に展開するので、それをフォローするのが大変でしたが、どれも面白くて興味深いものばかりで、まったく飽きることはありませんでした。気がつくと、部屋の外は真っ暗です。いい加減そろそろお暇しようと立ち上がると、これから一杯やるので付き合いませんかと誘われました。ここまで長居したのだから、ええい、甘えてしまえと、結局、20時ごろまでお邪魔してしまいました。この場を借りて、お礼申しあげます。ありがとうございました。

(M_M)

ひねもす里山/NORA雑感