里山と暮らしをつなぐメールマガジン第7号

2008.12.1
里山と暮らしをつなぐメルマガ

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□■  里山と暮らしをつなぐメールマガジン
□□■
第7号 2008年12月2日発行
特定非営利活動法人よこはま里山研究所(NORA)
https://nora-yokohama.org/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<転送歓迎>

よこはま里山研究所です。

早いものでもう12月。
NORAにとって今年は激動の一年になりました。
いろんな皆さんに助けられ、励まされ
ここまでやって来れました。

来年もますますパワーアップして
暮らしと里山との間の距離を
少しでも近づけるよう活動を進めていきますので
どうぞよろしくお願いします。

今年のメルマガは今回で最後です。
皆さま、よいお年をお迎えください。

<<もくじ>>

◆NORAプロジェクト
01 12/4日(木) 第23回 神奈川野菜の食事会
02 12/7日(日) 伊勢佐木町『地モノ市』
03 12/14・28日(日) NORAの山仕事

◆NORAからのお知らせ
04 12月はお休みします
05 第1・3火曜日 刃物研ぎ実演 in はまどま
06 毎週火曜日 NORA野菜市 in はまどま

◆NORAのコラム
07 雨の日も里山三昧~NORAお勧めの本と映像<第3回>
重松敏則『市民による里山の保全・管理』
08 いしだのおじさんの田園都市生活<第3回> 生命力の米
09 釜飯仲間<第1回> おこげのお話

◆NORAプロジェクト ——————————————-

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃01 12月4日(木) 第23回 神奈川野菜の食事会
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
12月って、年末!?行く年来る年モードの寒さもやってきて、
いよいよ鍋を囲みましょうか。
「釜飯仲間」が集えば心も体もポッカポカ!

——————————————————-
日 時:2008年12月4日(木) 18:00~22:00
場 所:はまどま
内 容:NORA野菜市でおなじみの野菜をたっぷり食べる会
参加費:<NORA会員> 1,000円
会員と会員から紹介があった方対象のプロジェクトです。
持ち物:マイ食器、マイ箸持参・持ち帰り用の容器

◎お申し込み
E-mail:satoyamairiguchi@yutrip.jp
お名前、メールアドレスを明記の上、
神奈川野菜の食事会(担当:勝野)まで

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃02 12月7日(日) 伊勢佐木町『地モノ市』
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
恒例となった『あなたとともにエコロジー伊勢佐木』で『地モノ市』
を開きます。NORA野菜市でおなじみの生産者からの農産物を販売!
(スタッフも募集中)また交流テントではNORAの活動紹介をしながら、
会員・会友の親睦を深めたいと思います。

——————————————————-
日 時:2008年12月7日(日) 11:00~16:00
※スタッフは現地9:00集合。
17:00頃終了です。前日準備への参加も歓迎です。
会 場:伊勢佐木町6丁目
※京急「黄金町」、地下鉄「阪東橋」が近いです。
https://nora-yokohama.org/news/pj_kokuchi/in_2.html

内 容:神奈川の野菜の豊かさ、おいしさ、魅力を伝え、
関心を広げましょう!
また、NORAの活動を街の中で直接伝える貴重な機会です。
会員同士の親睦も!

◎スタッフとしての参加が可能な方・お問い合わせは、
お名前、メールアドレスを明記の上、
伊勢佐木町地モノ市(担当:三好)まで
E-mail:satoyamairiguchi@yutrip.jp
締 切:12月5日(金)

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃03 12月14日・28日(日) NORAの山仕事
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
11月22日のクリーンアップ大作戦は無事終了。
旭高校生は不法投棄ゴミの収集を担当し、
山仕事プロジェクトのメンバーは
川井小学校、都岡小学校、都岡中学校、旭高校の児童・生徒など
およそ50名の方々に森を案内し、植樹活動を行いました。

次回からは通常の活動内容に戻ります。
焚火のうれしい季節です。ぜひご参加下さい。

——————————————————-
日時:12月14・28日(日) 10時~15時
内容:森の手入れ、間伐、製材、つる細工、石窯料理など
場所:川井緑地(横浜市旭区下川井)
主催:NORAの山仕事プロジェクト
https://nora-yokohama.org/yama/yamashigoto/

◎お申し込み
E-mail:nora-y@estate.ocn.ne.jp
締切り:各活動日の3日前までにお知らせ下さい

◆NORAからのお知らせ——————————————

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃04 12月はお休みします
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
・NORAの野良仕事
・神奈川野菜を使った料理教室

12月はお休みします。
次回は1月の予定ですのでお楽しみに。

詳細はHP、メルマガ等でお知らせします。
https://nora-yokohama.org/

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃05 第1・3火曜日 刃物研ぎ実演 in はまどま
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
研ぎができる食生活アドバイザーのうずさんが第1・第3火曜日
(14時~17時)に、はまどま前にて手研ぎの実演をして
います。包丁なら20分ほどで研ぎ上がります。ぜひお試し下さい!

12月は2日、16日です。当日が都合の悪い方は、事前に右隣の
「こだま舎」でお預かり致しますのでご利用下さい。

はまどま
https://nora-yokohama.org/noratoha/map.html

うずさんのブログ
http://uzuhashi.blog94.fc2.com/

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃06 毎週火曜日 NORA野菜市 in はまどま
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
毎週火曜日(17時~19時)に、はまどまのある大和ビルの中庭で、
NORA野菜市を開催しています。土作りにこだわった生産者限定で、
神奈川県産の農産物だけが並びます。神奈川の野菜がこんなにおいし
いとは!一度食べてみてください。

『神奈川の、生産者限定ならではの野菜が揃う季節になりました。
どれも他では入手が難しい作物です。
お米・さつま芋・里芋・秋じゃか芋・人参・ごぼう・かぶ・大根・
聖護院大根・ネギ・きゅうり・ナス・サラダ茄子『サラダ紫』
ピーマン・ししとう・小松菜・ほうれん草・サラダほうれん草・
山東菜・春菊・ちんげん菜・ターツァイ・キャベツ・レタス・
サニーレタス・ブロッコリー・早生みかん・レモン・柚子・・・
他に好評の加工品・梅干し・梅林漬・ブルーベリージャム・
レモンマーマレード・切り餅(不定期)。どうぞお楽しみに!!』

はまどま
https://nora-yokohama.org/noratoha/map.html

◆NORAのコラム————————————————

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃07 雨の日も里山三昧~NORAお勧めの本と映像<第3回>
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●重松敏則『市民による里山の保全・管理』(信山社出版、1991年)

第1回と第2回のコラムでは、
80年代後半に、里山を守ることの意義が専門家によって見直されたこと、
そして90年代後半に、守るべき里山のイメージが
メディアを通して一般に広く知られるようになったことを書きました。
しかし、私が里山に対して興味を持ったきっかけは、
今回紹介する『市民による里山の保全・管理』でした。

私が大学を卒業後に最初に就職したのは環境コンサルタント会社でした。
入社して間もなく、仕事をする上で先輩はどんな本を読んでいるのだろうか
と思い、机に並んでいる本を観察したところ、2冊の本が目に止まりました。
1つは、『道と小川のビオトープづくり』という本でした。
これは、道路を建設したり河川を整備するときに、
そこが生き物にとっても快適な生息空間になるように目指している
ドイツの試みを紹介したものでした。
当時は、旧建設省が、ビオトープ、多自然型川づくり、エコロードなどの
言葉を用いて、環境に配慮した建設工事をすすめていた時代だったので、
この本は格好のテキストとなっていました。

もう1つ私が気になった本が、『市民による里山の保全・管理』でした。
日本では、昭和30年代に燃料革命を迎え、
薪炭林・農用林として利用されてきた里山が価値を失い、
人と自然とのかかわりが途絶えてしまいました。
人が手を入れていたからこそ生じた明るい林や草地などを
棲み処としていた生き物たちは、
里山が管理されなくなって急速に数を減らしていました。
こうした里山におけるアンダーユースの問題に対して、
法や経済の制度を変えるという大がかりな解決策以外に、
市民でもできることがあるのだと教えてくれたのが、この本でした。
里山が経済的な価値を失ったのならば、
経済的な価値を求めない市民ボランティアが、
里山を管理するというやり方があることを示してくれたのです。

重松氏は、里山が今日のように注目されるずっと前の1975年から、
里山林の保全・管理の関する植物生態学的な調査研究を行っていました。
まだ、保全生態学という言葉がなかった頃ですが、
大阪府立大の高橋理喜男氏のもとで、
当時にあってはユニークな研究を展開していました。
1988年からは、それまでの研究成果を活用するために、
市民参加による里山管理について実践的な研究を始めました。
イギリスのBTCVという環境保全団体の活動と組織運営を日本に紹介し、
市民ボランティアによる里山保全運動のうねりを作り出しました。

私は、この本を読んで強い影響を受けて以来、
市民による里山保全を考えることはライフワークの1つとなっています。
まずは、民間会社を退職して大学院に入り、
市民による里山保全を修士論文のテーマにしました。
そして、横浜でフィールドワークを行う中で、
今、一緒に活動している仲間達と出会いました。
そうこうするうちに10年以上の年月が流れ、現在に至っています。
この間、市民ボランティアの限界を感じることが多かったのですが、
一方で、その可能性の大きさにも、ずっと引き付けられています。
こう振り返ってみると、この本と出会わなかったら、
今とは異なる人生を歩んでいたのかもしれません。

なお、同じ著者が1999年に出した『新しい里山再生法』では、
『市民による里山の保全・管理』よりも情報が新しくなっています。
また、『里山の自然を守る』にも、短くエッセンスが書かれています。

◎今回のオススメ
重松敏則『市民による里山の保全・管理』  (信山社出版、1991年)

◎今回取り上げた本
バイエルン州内務省建設局編『道と小川のビオトープづくり』
(集文社、1993年)
重松敏則『新しい里山再生法-市民参加型の提案』
(全国林業改良普及協会、1999年)
石井実・植田邦彦・重松敏則『里山の自然を守る』
(築地書館、1993年)

(松村正治)

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃08 いしだのおじさんの田園都市生活 <第3回>
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●生命力の米

今年、グリーン※の田んぼの1株がつけた米は約3000粒。
これは、1粒の米からスタートしたもの。
稲の生命力には感動、だ。

グリーンの米作りの特徴は疎植1本植えという栽培。
と、今年あたりから胸をはって言えるようになってきている。

通常の田んぼには1坪当たりに40~80株ほどの稲の株がある。
しかも、田植えの時点での1株は3~8本の苗(種籾1粒が1本の苗)である。
つまり、坪当たり120~600以上の種籾を使っている。

が、グリーンでは、1坪当たり27株程度。
しかも、1株は種籾1粒からできた1本苗。
そして、田んぼ全体の収穫量は通常の栽培とほとんどかわらない。

通常の栽培の100分の1以下の種籾からほぼ同量の米を収穫しているとすると、
グリーンの田んぼでは1粒の米が約100倍の生命力を発揮しているといえる、
のではないか。

そして、この「グリーンの米作り」の自慢は、
こうやって米の生命力を最大限に発揮させているのは、
「障害のある仲間たちの働き、と、そのための工夫の結果」であることなのだ。

まずは、1粒ずつ播く種蒔き。
288穴セルトレー(ひとつの穴は直径1cm強)に一粒ずつ籾種をまく作業。
田んぼ2枚分はこれが約130枚。
面倒くさいといえばそれまでだが、自閉症といわれる仲間にはサニアラズ。
彼らには、規則正しくならんだ種まき穴がどこか魅力的に見えるようだ。
並んで会話もなく黙々と作業する。
籾の向きまでそろえて播いた男もいた。
気をつけないと出ている根を丁寧に取り除いて播く男もいる。

そして、田植えは田んぼに筋を引くので、作業は各人のペースとなる。
リズミカルにどんどん進む人も、のんびり屋さんもそれぞれ。
学校田んぼなどでは、よく紐を目印に数十人が横1列に並んで植えている。
紐の両端を持つ教員の合図で横並び・・・
子どものころの(今でも)私はこういう強制的集団行動が大嫌いだった。
私があのような学校水田を体験していたら田んぼが嫌いになっていたかもしれない。

さらに、3列植えて、1列は植えずにスペースを作る方法をとっている。
行ったり来たりの通路&苗(セルトレー)ひきずりエリアとして有効活用。
苗の数も手間も25%省けるのもよい。
が、スペースを空けずに植えるのとほぼ同じ収穫量がある。
空間があればそれだけ稲はノビノビ育ち大きくなるわけだ。

田植えから1月、種蒔きから2月半の7月の暑い盛りには、
稲は1粒からここまで大きくなるのかという堂々とした姿になる。
機械で植えられた稲と見較べると、はっきりと違う。

その間、グリーンの青年たちは愚直に田の草取りをする。
この辺の話は、また、別の機会に譲ろう。
まずは、生命力の話でした。

※グリーンはいしだのおじさんの本業
障害のある仲間たちの働く場
農作業、草刈り(請け負い)、自給的ランチの調理、
おにぎり弁当作りなどがお仕事
田んぼと畑は現在1.5haを耕作している
定年帰農のボランティアさんの集う場ともなりつつある

ホームページ http://home.catv.ne.jp/dd/green/
菜園ブログ  http://greenykhm.spaces.live.com/

(石田周一)

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃09 新コラムスタート!! 釜飯仲間・おこげのお話<第1回>
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

《愛しているよ》と100回書き連ねたのは、おじいさんの初恋。
同じ字なんてありゃしない。一文字に込めた思い、一文字に込めた時間が
「愛のあかし」だったっけ。

にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、
にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、
にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、
にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、
にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、
にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、
にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、にんじん、

↑10秒で作れるのは、にんじんメール畑。

『にんじんは土の中の太陽なんだ!』
土の中で野菜が光っている!待ち受けるのは「はまどま」と「釜飯仲間」。
命いただきます!
めしを食う。まずはめしだけは腹いっぱい食う。
笑いがうまれ、涙がはじけ、やわらかな心で
『おかえり!』『ただいま!』って声をかけあうのも悪くない。
人の和の地産地消。よみがえれ!本能!!

手書き、手渡しの『釜飯仲間』は、発行数100部です。

(おもろ童子)

NORA理事・三好豊による企てが、メルマガコラムにも登場!
今後の展開はいかに!
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃◆ 会員募集中です!
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
NORAでは各種会員を募集しています。会員の皆さまには、イベント
等のお知らせを行い相互交流の場をつくります。公開型イベントの場合、
優待の場合もあります。どうぞよろしくお願いします。

運営(正)会員:12,000円 総会での議決権があります。
賛助会員:1口 10,000円 法人の場合3口からとなります。
一般(準)会員: 3,000円

会員種別、口数を事務局 nora-y@estate.ocn.ne.jp までご連絡の上、
会費を下記の口座へお振込み下さい。

お振込先: 郵便振替口座 00200-4-72504 よこはま里山研究所

——————————————————————-
里山と暮らしをつなぐメールマガジン

■編集・発行
特定非営利活動法人 よこはま里山研究所(NORA)
nora-y@estate.ocn.ne.jp
https://nora-yokohama.org/
TEL:045-722-9674 / FAX:045-722-9675
〒232-0017 横浜市南区宿町2-40-119
——————————————————————

里山と暮らしをつなぐメルマガ