2010年 7月

2010.7.1
月いち言伝

梅雨が終わりに近づいた晴れ間、草いきれの中に漂う芳香・・
白いもやをまといながら、女王様のようなたたずまいを見せるヤマユリ。
雑木林や田んぼの土手で、重たそうにいくつもの花をつけて
しなだれているのを見つけると、
草刈りをした人が、愛おしく、芽を切らないようにしているのだな、と。
汗をぬぐいながら、花を眺めて顔をほころばせている様子が、
里山の風景の中に溶け込みます。

ヤマユリは神奈川県の花。
結婚式で花嫁を飾る純白のカサブランカも、ヤマユリの交配から
生まれた品種です。
これだけヤマユリに愛着が湧くのは、地元出身の誇りのようで、
何故だか、晴れがましい気分にさせてくれるからでしょうか(笑)

(ヨシタケミホコ)