4/18公開シンポジウム「市民参加-理念と方法」
2009.4.19ひねもす里山/NORA雑感
昨日4/18(土)、丹沢大山自然再生委員会・市民参加研究会主催の公開シンポジウム「市民参加―理念と方法」(於:ワークピア横浜)で、パネリストとして報告しました。著名な方が多かったせいか、代表の木平勇吉先生のお人柄に惹かれる人が多いのか、定員いっぱい60名の参加者がありました。
この研究会には、森づくりフォーラムの吉村妙子さんに誘われて加わったのですが、何だかよくわからないまま一度研究会で報告し、その次に、この公開シンポジウムを迎えたため、私自身が他の研究会メンバーの報告から学ぶことが多かったです。
まず、最初に報告された泉桂子さん(都留文科大学)の「市民参加研究のレビュー」が、シンポジウムの導入としての役割を十分に果たしていました。林学分野における市民参加論を整理してくださったのですが、理論を深めていく上で参考になりました。事例報告の中では、谷川潔さん(神奈川県自然環境保全センター)による「イギリスの地域性国立公園に先例を見る参加型統合ガバナンス」が有意義でした。日本の国立公園行政では、これまで主としてアメリカ型をモデルとしてきたけれど、イギリス型から学べることが多いという話は説得力がありました。また、柿澤宏昭さん(北海道大学)による「森林のはたらきを評価する」も市民による調査・モニタリングに興味を持っている私としては、参考になる報告でした。このほか、佐藤留美さん(NPO Birth)の「市民団体による公園管理」には、魅力的な写真があふれるプレゼンテーションの見事さに圧倒されました。
私は、「国民参加時代の里地・里山つくり」という動きの中で、いかに市民が参加するかという問題意識で、舞岡公園の市民運動を思い起こしながら、今後の方向性を提案しました。ちょうど考えている最中のことを話したので、着想を述べるにとどまり、まとまりに欠けていたと自己評価しています。
今後、今回の登壇者たちを中心に論文・報告をまとめ、今秋、図書として出版する予定なので、そのときに合わせて考えを整理しておこうと思っています。
(M_M)