イキモノ部~生物観察/赤い斑点”アカボシゴマダラ”
2009.9.16ひねもす里山/NORA雑感
住宅地の中にあるNORA事務所の側でも、外来種の目撃率が
高くなったように思います。
最近ではアライグマやハクビシンが目撃され、今日は当NPOの吉武さんが
NORA事務所の脇でアカボシゴマダラ(Hestina assimilis)を捕獲。
後翅の赤い斑点が目立つチョウで、要注意外来生物(※)に指定されています。
中国や朝鮮半島等が本来の生息地で、植物防疫法で輸入が禁止されています。
(植物防疫法で規制されているので、外来生物法では選定の対象にならない)
もともと日本にいないチョウですが、神奈川県藤沢市で
1988年に確認されて以来、分布域は拡大しており、発生した原因は、
人為的に放蝶されたものと考えられています。
在来種のゴマダラチョウと、食草の競合が懸念されており、また、
準絶滅危惧種のオオムラサキの生息地に侵入した場合、
オオムラサキと競合する可能性もあると考えられています。
私たちが気が付かないところで、少しずつ生態系は変わりつつあり、
それが私たちの生活にどう影響してくるのか、計り知れません。
ちなみに、捕獲した個体は現在、乾燥中。
標本にしたら、事務局が持っていますので是非ご覧クダサイ。
(Tanji)