森林と市民を結ぶ全国の集い 2009 in Tokyo

2009.12.6
ひねもす里山/NORA雑感

毎年開かれている恒例のイベントですが、
私は久しぶりに参加しました。
ただし、卒論の提出締切日が次の木曜日に迫っており、
なるべく学生の指導に時間を充てる必要があるので、
参加したのは2日間あるうちの2日目の分科会だけでした。
昨日は、内山節さんによる講演「あらためて森林の価値を問う」に続き、
パネルディスカッションや交流会があったようで、
今日は、午前中から昼過ぎまでの分科会と、その後の全体会という構成でした。

私が参加した第6分科会のテーマは、
「組織は人を育てていますか?~人づくりについて考える」でした。
ファシリテーターはキープ協会の川嶋直さんで、
9:30から休憩1時間を挟んで14:30まで4時間を過ごしました。
今ひとつ議論は収束しませんでしたが、
やはり、この分野のパイオニアである川島さんの実践には、
いくつか耳を傾けるべきものがありました。
たとえば、人材育成にかけている量(人数×時間)を計っているとか、
理念の中の各事業の位置づけを毎年長時間かけて確認しているとか、
最近は行政よりも企業をクライアントとする事業を増やしているとか、
他の団体とスタッフを交換するという研修制度を設けているとか。

このほか、九大を退官された重松敏則さんがお見えになっていて、
イギリスのBTCVと同様の仕組みを国内に作りたいと
強く主張されていたのが印象的でした。
イギリスでは、さまざまなニーズに応じてボランティア活動を体験できるように、
BTCVは多様な環境保全プログラムを、
日帰りから長期まで各種用意しているようです。
長期のプログラムでは食事や宿泊が用意されるので、
あちこちの環境保全ボランティアに参加しながら、
イギリス中を旅する若者が多いとのことです。
重松さんは、こうしたBTCVの仕組みをモデルとしながら、
日本環境保全ボランティアネットワークという団体の中で、
九大の朝廣和夫さんらとともに展開していく計画のようです。
NORAとしては、この動向を注視していきたいと思います。

最近、都心に出て行って人と交流することが減っていたのですが、
たまにはこういう機会も必要だと再認識しました。
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(M_M)

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