提携/AMAP/CSA

2009.12.10
ひねもす里山/NORA雑感

今日は、田町のキャンパス・イノベーションセンターで、
桝潟科研の研究会がありました。
参加者は、研究代表者の桝潟俊子さんのほか、
愛媛から野崎賢也さんと佐藤亮子さん、
農業ジャーナリストの榊田みどりさん、それに私でした。

榊田さんからは、フランス版の産直提携に関する文献報告がありました。
フランスでは、AMAP(=Association pour le Maintien d’une Agriculture Paysanne)
という小規模農業生産者を守るための産直提携が盛んになっているようで、
そうした最近の動きを、
“Les AMAP: un nouveau pacte entre producteurs et consommateurs ?”
という本をもとに説明していただきました。
かつての日本の提携がたどった道をなぞっているようなところがあるので、
桝潟さんや佐藤さんは昔のことを懐かしみ、
今のフランスの動向をかつての日本と比較しながら分析されていました。
一方、私はAMAPの動きの中に、NORAの活動との同時代性を感じ取り、
グローバル化に伴って流動性が高まる中で、
日本でもフランスでもローカルの意味がせり上がってきているのだと思いました。

私は、日本の産直提携、フランスのAMAP、アメリカのCSA
(=Community Supported Agriculture、地域に支えられた農業)を、
比較して論じられるほどの視野の広さを持ち合わせていません。
ただ、NORAでやっていること、やろうとしていることの意味を考える上では、
かつての産直提携と安易に結びつけるべきではないという直感があります。
この研究プロジェクトを通して、
今、NORAが力を入れているコミュニティづくり、
都市住民が生産者の問題を自分事とするための取り組みなどについて、
あらためてきちんと考えてみようと思っています。

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(M_M)

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