はやし農園

2017.8.28
ホタルの舞う田にて

田んぼ仕事を終え、水路に目をおとすと、暗がりからホタルが数匹・・・。
ここが横浜かと目を疑ってしまうほど緑ゆたかな里山の環境が、“寺家ふるさと村”に残っています。春は桜の花のうつろう様を眺めながら、初夏は早苗を通りすぎる風を感じながら、秋は稲穂が垂れる風景を味わいながら。この界隈で昔からずっと続いてきたであろうこの風景と農の営みを大切にしていきたいと想いながら、街のとなりのあちこちで農業をやっています。
もともと私は農家の家の出ではありません。農業研修なるものを18年ほど経て、2010年に“農家資格”を取得し、新規に参入した農家です。

農園は今

農園は今、寺家ふるさと村(寺家町)、鴨志田、市が尾、さつきが丘、恩田にあります。あわせて約1.6ha(1町6反)。その半分くらいの田畑が寺家ふるさと村のなかにあります。農地はすべて借地です。
栽培している作物は一年を通じて70種類ほど。野菜、小麦、お米を栽培しています。生産規模は一年で約10t。おおむね野菜が6t、お米が4tを生産しています。農薬・化学肥料はできるだけ使用しません。食卓にのせてくださる方の安心や安全に気を配ることはもちろんですが、安定した供給量に向き合うことも大切にしています。肥料は、稲わら・籾がら・米ぬかを使った堆肥をたっぷり使用。小麦とお米は天日干し自然乾燥で、手間をかけて大事に育てています。

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旬産旬消をかたちに

街のとなりで営む農業を、“都市近郊農業”といいます。都市近郊で長く農業研修をつづけてきた私は、地方の産地と大消費地とのはざまで陽の当たらない都市近郊農業の姿をまじまじと見聞きしてきました。それがあの震災以降、“地産地消”という古くて新しい価値観が、大きなうねりとなってその存在感を高めています。街のとなりの農業にポッと灯りがともった、と。
農園では、地産地消をさらに一歩すすめています。地のものを食することに加え、“露地栽培”や身体の健康にとっても良い“旬のもの”を第一に。「地のもの、露地もの、旬のもの」をかけ声に、『旬産旬消~その季節そのときに育つ旬の作物を、その地で食する暮らし~』を大切に育んでいきたいと思います。
そして、結果としてこのような風景がずっとつづいていくことを切に願いながら、若い志のある方が新たに農業をはじめられる地域になれば・・・と妄想しています。

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