第126回 釜飯仲間・おこげのお話

2019.6.29
釜飯仲間・おこげのお話

釜飯仲間=おこげのお話=
国連「家族農業の10年・2019年~2028年」

「子ども食堂」が全国で3718カ所に達したとNPO法人全国子ども食堂支援センター・むすびえが発表しました。神奈川は253カ所となり、東京488カ所、大阪336カ所に次ぐ数になっています。

「子ども食堂」は、子どもたちの「貧困」が表面化し、家庭の所得が低く満足な食事ができない子どもたちや、親の帰りが遅く一人で食事をする子どもたちのために2012年ごろ始まったといいます。

私が「神奈川県内生産者限定の野菜市」を通して出会い、生産者の皆さんと共に関わっている「子ども食堂」は、横浜市南区に3カ所。「子ども食堂」とは名乗っていなくとも、同様の取組みを重ねている「地域拠点」が、同じく南区に1カ所あり、神奈川の生産者からの農産物を子どもたちに提供しています。

「神奈川新聞」や「日本農業新聞」の報道によれば、「子ども食堂」の取組みは、子どもたちへの食事の提供、居場所づくりにとどまらず、より積極的に大人たちが子どもたちと関わり、子どもたちの体験を豊かにする企画を工夫し、大人たちが学習をみてあげるなど、地域の人々の交流拠点へと発展してきていることがうかがえます。

運営スタッフは地域の皆さんのボランティアによって行われ、どこも資金は無く、開催場所の提供、寄付を受けた食材の保管、管理なども共通の悩みです。なにより、農産物の提供は、「子ども食堂」の存廃を左右する重要な取り組みになっています。

私から生産者の皆さんへ、出荷できない規格外品などで無理のないように農産物の提供を呼びかけています。各生産者から少しずつの提供でも、多彩な作物が並びます。また同じ作物が重なるのは季節ごとにあることです。調理スタッフは、何が届くか、届いたか直前までわかりません。献立の工夫に加え、一人でも多くのスタッフの手が欲しいところです。

そうして、子どもたちのみならず、大人たちに満足してもらえる食事が提供されます。

普通に暮らしていたのでは目にすることのないカタチの作物、味わうことの難しい美味しい野菜の数々。生産者の皆さんとボランティアスタッフ、子どもたちとの繋がりは、まだまだこれからです。「子ども食堂からの便り」を届けたり、生産者の皆さんを訪問したり、生産者が企画したイベントに参加するなどして、少しずつ絆を強くできたならばと思います。

農業、とりわけ家族農業への関心を持つきっかけとなり、その役割の重要さを知り、大切にする心を持った人々が増えて欲しいと願います。

(2019年6月29日記    三好 豊)

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