第29回 田植えの夜空にハーベストムーン

2019.7.1
映像の持つ力

ストロベリームーンを迎える6月の週末、
やっと田植えが終わりました。
猛暑日でもあり、今年は早々と21世紀の箕、
アルミメッシュをを羽織り草刈り開始!

ここは一畝の田。耕さない方法での稲作づくり。
二人での作業。

草刈りの後は苗取り。田の中央につくった苗代から
苗をすくい上げ、苗を1本ごとにほぐします
苗代の部分にも田植えするから、土が減らないように
ていねいに苗についた泥をとります。

そうそう、蒔いてないのだけど・・しっかり
稲のそばで育っている、稲とそっくりの稗も
このときに除きます。
手元をじーと見つめながらの、手作業が続きます。

相棒いわく「苗半作」なえはんさく、意味は
「苗育てが米作りの半分」だよってこと。
そんな言葉があるほど、苗育てが重要。
ははー。苗取り作業もしんけんにやらねば。

一粒万倍。という言葉があるほど、
お米は一粒が千倍にも万倍にも増えるありがたーい作物。
だけど、やっぱり、稲刈りをしてから、脱穀、籾摺りと・・
食べるまでに手数が必要であるように、
苗を育て、田植えするまでにも細かい作業が続くものですね。

一畝の田んぼで、いろんな生き物と過ごします。
イナゴの赤ちゃん。ハクセキレイ。ザリガニ。
あ、今年はまだドジョウに会ってないぞ。
黙々と田に向かうヒトを含めて、田んぼの生物多様性はにぎやかです。

隣の里芋畑ではムクドリが、あれよ、あれと
10羽ほど行ったり来たり。里芋の葉にいる芋虫を食べているのかなぁ。(ありがとう⭐︎)
田植えの手を休め忍び足。あー、逃げないでー。
そばで見たいだけなんだけど、やっぱり逃げちゃうよね。残念。

機械も農薬も使わないお米づくり。
足で泥田をふみふみ、陽ざしを背に受け、田に向かう。
相棒やにぎやかな生き物に囲まれる週末。
作業が終わり見上げると夜空にはまん丸の月。
ハーベストムーンかな。なんと幸先のよい景色でしょうか o(^-^)o
お月様のようにお米も育ってね。

今年もマコモが育ってきた!

フェアリーベッチに覆われた梅も熟した!

これ何だ?葉っぱに注目!
はいゴボウでした。次は種取りです。

(郷土映像ラボラトリー中川美帆)

 

 

里山の恵み・伝統文化に出会う上映会
7月29日(月)19時から。

暮らしの知恵がいっぱい、昔の日本を楽しもう!。「はまどまシアター里山の恵み、伝統文化に出会う上映会。」NORAと郷土映像ラボラトリーの共催で行なっています。三好さんの神奈川お野菜のご飯も付きますよ!

『平方のどろいんきょ』1994年・45分

上尾市平方上宿での祇園祭。神輿を転がし倒して泥まみれにする、水と土の荒まつり、泥いんきょ。祭礼日7月14日に近い日曜日に行われる。

神様の乗物である神輿は、時代と地域で様々な変容をもたらした。その中で平方の八枝神社がお守りしている神輿は、白木づくりで装飾らしいものはない。乗物として実利一点張りのもので、その素朴さ故に可なり古さを感じさせる。

神様を手荒く扱う例は、全国にある。叩いたり、海に落としたり、走り回って民家を潰したり。しかし、泥まみれにして転がすという人間と神が一緒になってたわむれる例は珍しい。
(上尾市教育委員会企画/民族文化映像研究所制作)

詳しくはこちらを。

▷NORA上映会のページ

NORA上映会の都合が合わない方は、郷土映像ラボラトリーでは、東京・川崎でも上映会を行っていますので、郷土映像ラボFBを参照くださいね。みなさまのご参加をお待ちしています!

▷ 郷土映像ラボ上映会のページ

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