第114回 釜飯仲間・おこげのお話

2018.6.30
神奈川・緑の劇場

~神奈川の農業のこと、食べ物のこと。生産者に寄り添って31年~

毎月第3金曜日にフォーラム南太田マルシェで「地モノ野菜市&手づくり市」を開催しています。
6月の開催日、日枝小学校2年生の一団が見学に訪れてくれました。
子どもたちは、少し緊張した面持ちで、今、学校で育てている作物の、特に虫の退治の仕方についての質問が続きました。

特にアブラムシがついて、本当に困っている様子でしたが、私は、作る人ではなく、しゃべる人(?)。あまり、子どもたちに救いの手を差し伸べることはできませんでした。

やがて「どうして野菜市をやっているのですか?」との質問が。

真剣なまなざしの子どもたちに『少し難しい話をします。日本の農業が無くなってしまいそうなのです。神奈川県で、美味しくて安心して食べられる野菜を作ってくれている生産者を応援したくて「野菜市」をやっています。皆さんがおとなになった時にも、子どもたちに同じように安心して野菜を食べてもらいたいのです。今日は、皆さんに野菜市を見てもらえて良かったです。』

短い話。けれど話ながら思わず涙が出そうになり、焦りました。

子どもに率直に話そうとすると、飾りを捨てた本音の話になるのでしょうか?

「日本の農業が無く」ならないよう、多くの人々が必死に頑張っています。では、食糧自給率はなぜいつまでも向上しないのか?なぜ、昨冬の野菜の高騰がおこったのか?

この夏には、牛乳不足が懸念されています。酪農家の廃業があとをたたないのです。なぜ?

そして、このような疑問に丁寧に答える報道がされているようには思えません。私たちは、生きるために本当に大切なことを知らされているでしょうか?

重要な政策が、丁寧には報道されないまま、次々と決められています。

健康に生きるために、子どもたちの命を守るために、何が大切なのか?

1%の超富裕層にとって都合の良い政策のために、不都合な真実が隠され、私たちの注意や意識をそらされてはならないと思います。

(2018年6月29日記  おもろ童子)