12月23日 (日)|モリダス設立記念シンポ「安全で楽しい都市林業・里山体験を担う人づくり」レポート

12/23(日)、新団体moridas(モリダス)の設立記念シンポジウム「安全で楽しい都市林業・里山体験を担う人づくり~森づくりのリーダーを出す「モリダス」からの提案」を開催しました。
一般参加者37名、ゲスト・スタッフ合わせると45名で、多摩市立グリーンライブセンターがちょうど満員になりました。
予定していたタイムテーブルは以下のとおりでしたが、事例報告に関して参加者の方々から良い質問が出されたために質疑応答が盛り上がり、ディスカッションの時間はやや短めとなりました。それでも、内容は半日で消化しきれないほど濃いものだったと思います。
閉会後にも2/3くらいの方が会場に残り、1時間程度でしたが、お互いの情報や意見を交換しつつ交流を深めることができました。ゲストおよび参加者の方々、どうもありがとうございました!

[タイムテーブル]
13:00-13:10 開会・アイスブレイク
13:10-14:00 基調講演「なぜモリダスを立ち上げたのか?―市民による里山保全・森林ボランティア活動の限界を超えるために」
松村正治(モリダス代表/NPO法人よこはま里山研究所)
14:00-14:25 先進事例報告①「「森づくり安全技術・技能習得制度」が目指すもの」
森田耕平(森づくり安全技術・技能全国推進協議会)
14:25-14:50 先進事例報告②「なぜ「横浜市森づくりガイドライン」が生まれたか?」
吉武美保子(NPO法人よこはま里山研究所)
14:50-15:15 先進事例報告③「環境保全活動の現場リーダーを育てる」
志賀壮史(NPO法人日本環境保全ボランティアネットワーク、NPO法人グリーンシティ福岡)
15:15-15:25 休憩
15:25-16:20 ディスカッション
倉本宣(明治大学農学部)上記登壇者4名(コーディネーター:吉武美保子)
16:25-16:30 閉会
※閉会後、18:00頃まで交流会(お茶と軽食付)

以下、シンポジウムや交流会のなかで個人的に印象に残ったことを、質疑応答形式でまとめてみます。

・モリダスでは、どのようにシゴトづくりのビジョンを考えているのか?
→モリダスは、NPO法人よこはま里山研究所(NORA)の「まちの近くで里山をいかすシゴトづくり」プロジェクトから派生し、横浜市・多摩市で活動しているメンバー7名が、森づくりの「リーダー」を育てることを目的として設立した団体です。今のところ、活動の中心は、研修事業とテキスト販売事業です。
安全で楽しく価値ある森づくり活動を広げていくためには、安全管理・保全管理計画・ファシリテーションの面で専門性を身につける必要があると、社会に理解されることが大事だと思います。そのためには、モリダスとしてめざす姿を具体的に見せたいので、今年はNORAのフィールドである川井緑地(横浜市旭区)で研修をおこないましたが、来年にはモリダスとしてフィールドを確保する計画です。さらに、そこで人材育成を進めながら、農産物生産のみに限らない多面的な機能を持つ都市農業を参考にして、木材生産に限らない都市林業の可能性を示していこうと思っています。それは、都市林がもたらす教育・福祉・観光・まちづくり等の生態系サービス産業となるでしょう

・森づくり安全技術・技能習得制度は優れた制度であるようだが、客観的にどのように質を保証しているのか?
→大事な指摘だと思います。現在、国でも制度設計を検討中のようで、そのなかで議論されていくと思われます。

・「横浜市森づくりガイドライン」を活かせる人はいるのか?
→それが重要な問題です。ガイドラインは、さまざまなフィールドで保全管理計画をつくる際に参考になりますが、これを活かせる人が、横浜市の職員のなかにも非常に少ないと思われます。ですから、モリダスの研修のなかで、人材育成を進めていこうと考えています。

・JCVNの環境保全リーダー研修を広げていくには?
→現在は、おもに故・重松敏則先生のお弟子さん達が中心となって、おもに福岡で研修を開催していますが、年間に受講できる人数は限られます。このため、関東でも同様の研修を開催しようと計画しています。その際の課題は講師の不足です。そこで、今回、志賀さんにテキストを作成していただくとともに、福岡の方々に頼らなくても、リーダー研修を開催できるような体制をつくろうと考えています。

・モリダスが進めようとしている事業は良いと思うが、それを支える管理部門も必要ではないのか?
→たしかに、志賀さんの団体では、組織的なリスク管理の観点から安全管理に関わる費用を管理費から充てているとうかがいました。そうした団体を構成する上で最低限必要な管理費は充当すべきだと思いますが、個別の事業にかかる管理費は、できるだけ事業を担う人自体がおこなうべきだと思いますし、NORAはそのようにおこなっています。一方で、マネジメントよりも現場で力を発揮するような人も少なくないので、そういう森づくりリーダーについては、逆に芸能事務所のようにマネジメントを一括して引き受ける組織があってもいいと思っています。里山コネクトで繋がっている人については、そのようなことも考えています。

■発表に関連する参考URL

[松村発表]
ローカル アクション?環境保全ボランティアグループづくりのためのガイド?
https://nippon.zaidan.info/seikabutsu/1998/01045/mokuji.htm
里山コネクト
http://satoyama-connect.info/

[森田さん発表]
森づくり安全技術マニュアル
https://www.mori-anzen.com/textbook/

[吉武発表]
横浜市森づくりガイドライン
http://www.city.yokohama.lg.jp/kankyo/green/hozenkeikaku/mori-dl.html
『ミルマップ・ワークショップ!~みんなで描く森づくりプラン』

『ミルマップ・ワークショップ!~みんなで描く森づくりプラン』公開(DL可)

[志賀さん発表]
安全管理のコラム
http://www.greencity-f.org/category/2025841.html

 

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